| 『早稲田ウィークリー』は、早稲田大学学生部が発行する学生向け週刊広報紙です。(授業期間中の毎週木曜日に発行) | ![]() |
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最新更新日 2009年6月4日 |
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薦!新任教員によるおススメ!本・映画・音楽・舞台 |
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三村 隆男 |
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作曲家のキャリアにとって致命的である聴力の減退を前に若きベートーヴェンはハイリゲンシュタットで遺書を書く。耳の病に加え身内の問題の悩みも重なり絶望の淵に立たされるが、不死鳥のごとくよみがえり、ベートーヴェンはこの交響曲第三番(英雄)を作曲する。 前に踏み出そうとしているとき、それを根本から阻害されるときほどキャリアに与える大きなダメージはないといわれている。そうした絶望の淵からなぜ彼は蘇ったのか。キャリア形成を専門とするようになり、改めて遺書を読み返すと、作曲家として果たすべき役割とそれを妨げる病などのさまざまな要因との葛藤をベートーヴェンは遺書を通し省察していると受け取れる。作曲というキャリアへの役割遂行への思いが勝利し、その結果、交響曲第三番(英雄)が生まれたのではないだろうか。ナポレオン1世に捧げられる予定であったこの曲が最終的に「ある英雄への献呈」とされた経緯に謎は多い。彼にまつわる逸話は美化されたものが多く信頼性に欠けるが、もし、彼の葬儀にこの曲の第二楽章(葬送行進曲)が流されたとすると、この曲はベートーヴェン本人に捧げられたことになるのではないだろうか。作曲家としてのキャリアを遂行することを選択し、私たちにこの曲を残した英雄に対して。 身内宛てに書かれたハイリゲンシュタットの遺書であるが、今読み返すと私たちへのメッセージとも受け取ることができる。それぞれのキャリアを遂行しようとしているみなさんに、作曲家としてのキャリアを全うしたベートーヴェンのメッセージに耳を傾けていただきたい。推薦させていただいた交響曲第三番(英雄)の演奏は、非常にオーソドックス |
オトマール・スウィトナー 指揮 ベルリン・シュターツカペレ 演奏 コロムビアミュージックエンタテインメント 6枚組 5,040円(税込) ※各キャンンパス生協に 「ウィークリー薦 コーナーが設置さています」 |
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1188号 2009年6月4日掲載
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