現場レポート

オックスフォード・ケンブリッジ対抗戦を経て

ボクシング部主務 人間科学部3年 水谷 悟朗

 4月4日、早稲田大学ボクシング部は、創部80周年記念事業としてイギリスからオックスフォード大学とケンブリッジ大学ボクシング部による混成チームを招聘し、本学記念会堂で記念試合を行った。

 今回の記念試合で私は部の主務として運営に携わったが、イギリス側と交渉するにも英語が話せるわけでもなく、寄付を募るのにもあてがなく、迷惑を掛けることも多々あった。しかし、多くの関係者の絶大なご協力により、無事成功を収められたことに深く感謝の意を表したい。

 試合はフェザー級からウェルター級による9試合で行い、早稲田が7対2で勝利した。早稲田はキャプテンの小淵豊太郎(スポ科4年)や実力者である寳田光平(教育3年)、藤井剛志(スポ科2年)、仲江川順規(スポ科2年)が勝つなど堅実な試合運びをした。一方、英国選手は日本のボクシングスタイルに悩まされ、本来の力強いボクシングを発揮することができなかった。毎試合後に対戦した両選手が、互いに抱き合い、健闘をたたえる姿に、観客からは大きな拍手が送られた。

 私は今回の記念事業を通じて英国両大学の学生と6日間共に生活し、両名門大学の学生たちを「観察」させてもらったのだが、彼らは自分たちと何ら変わらない青年たちだと感じたが、接していくうちに彼らの向上心の高さ、紳士たる所以を垣間見たように思う。

 印象的だったのは、試合後の懇親会で、試合をした選手に対し言葉は通じなくとも積極的に声を掛け、相手を称える姿であった。彼らには試合の結果は重要でなく、本国とは違ったプレースタイルやプレーヤーとの対戦を体験できたことに喜びを感じているようであった。

 はるばる異国の地へ来たのにもかかわらず、減量のため満足に観光もできない状態でも彼らは自分と向き合い、到着当日より黙々と練習し試合に備えていた。その姿勢はただボクシングが好きだという理由だけではないだろう。向上心こそが彼らの力の源であり、私たちもその姿勢を見習いたいと思った。

ヒットする仲江川の右ストレート
▲ヒットする仲江川の右ストレート

開会式の様子
▲開会式の様子




 
1186号 2009年5月21日掲載