Welcome to WASEDA 時を意識する者、その価値を知る

ようこそ早稲田大学へ
校友メッセージ

小宮山 悟さん

■こみやま・さとる  
(教育学部卒・スポーツ科学研究科修士課程修了)
 1965年9月15日生まれ。千葉県柏市出身。183㎝/体重88kg。芝浦工業大学附属柏高等学校から2年の浪人生活を経て、本学教育学部に入学。六大学リーグ戦での通算成績は20勝10敗。140km近い速球はリーグ1を誇り、最終学年には日米大学野球のメンバーに選ばれる。89年、ロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)にドラフト1位入団。99年、横浜ベイスターズ移籍。2002年、メジャーリーグに移籍。バレンタイン監督(現千葉ロッテマリーンズ監督)率いるニューヨークメッツに入団。04年、千葉ロッテマリーンズに復帰。
 06年、本学大学院スポーツ科学研究科に入学し、投球フォームに関するバイオメカニクスを専攻。08年、修士の学位取得。
 多彩な球種とコントロールの良さから「投げる精密機械」「ミスターコントロール」などと呼ばれている。野球解説・理論解説にも定評がありファンの間では「教授」「長老」と呼ばれ、現役選手の中でもあこがれの存在。

 これから始まる早稲田大学での大学生活。僕がみなさんにまず伝えたいことはひとつ、「時間をいつも意識すること」です。人間の才能のあるなしは、生まれながらにして決まっているからどうすることもできない…けれど神様が僕たちの誰にも均等に与えて下さっているものがある。それが「時間」なんです。一人一日24時間、これはどんな人にも等しく与えられた時間です。時間を上手に使うことでチャンスを自分のものにすることもできるし、才能の無さもカバーすることも可能なんだってことを忘れないでほしい。

 もちろん今、入学したばかりでいきなり「さぁ、よーいドン!」で時間を意識しろ!と言っても無理だと思う。僕自身も「時間の使い方」を意識したのはプロに入団する直前の卒業間近の時だった。キャンプに参加していろいろな経歴の選手がいることに初めて気づいた。20年以上もプロとしてのクォリティを保ち続ける人、そして自分と入れ替わるようにしてたった数年でプロの舞台から去っていく人。彼らの差はいったいどこにあるんだろう、そう疑問に思ったのが「時間の使い方」を意識したきっかけだったと思う。それを実感した今の自分なら、早稲田大学での大学生活をもっともっと有効的に過ごせたはず。だけど、この気づきは「時間」を意識した結果、得たものでもあるから仕方ない。

 だからこそ、今新しい生活が始まる新入生のみなさんに伝えたい。限られた時の中でのキャンパス生活できっと何かが変わってくるはずだ。時間を上手に使うコツは、悩まなきゃいけないことと、そうじゃないことのジャッジを自分なりにつけていくこと。その必要性や結果はあとでわかってくるものだけれど、まずは自分で、自分が向き合わなくてはいけないことをひとつひとつ判断することが、時間を上手に使うことにつながっていく。

 時間を意識すること。この言葉を、今の僕も実践している。そしてずっと続けていくことだと思っている。

小宮山 悟さん 写真提供:千葉ロッテマリーンズ
写真提供:千葉ロッテマリーンズ

小宮山 悟さん 写真提供:千葉ロッテマリーンズ
写真提供:千葉ロッテマリーンズ
 
1180号 2009年4月1日掲載