今、テーマスタディがおもしろい!

2007年4月、本学で全学共通副専攻(テーマスタディ)の制度がスタートした。

 「副専攻」とは、主専攻となる所属学部の専攻の学習体系とは別に、もう一つのテーマを集中的に学ぶ履修プログラムのことだ。本学の正規学部生が、「学部」の垣根を越えて、すべてのキャンパスの科目の中から自分のテーマにあった科目群を系統的に学ぶことができるという、新しいカリキュラムだ。学部の主専攻をベースに、他学部やオープン教育センターに設置された科目を履修し、自分なりの「知の体系化」を目指していける。
  卒業後も、「知の編集・開拓力を発揮できる人材」の育成を目標にスタートしたこの制度。うまく使いこなすことが、早稲田で自分らしく学び、充実した学生生活を送るための新しいポイントになる。
※人間科学部通信教育課程は除く

◆ 早稲田独自の学際的なテーマがずらり!
 2008年度のテーマは別表の通り19コース。国際協力、環境、情報など他大学では一つの学部や学科を構成しているテーマを、本学では全学部生が学べるようになっているのだ。時代や社会の変化に即した専門分野はもちろんのこと、今後重要性を増す学問のシーズ(種)となるもの、従来の形にとらわれず新たな学問体系を切りひらくテーマなど、本学ならではの総合力と伝統を生かしたカリキュラムになっている。

 テーマスタディは、1年生から履修可能。修了必要単位数はコースにより、16~24単位の範囲で指定される(コア科目4単位以上、選択科目12~20単位)。そのため、現在各学部で卒業単位に算入されるオープン科目の単位数(30~40単位)の範囲内での修得が十分可能だ。なお、修了論文や課題制作を必須にしているコースや、インターンシップへの参加を強く推奨しているコースもある。また、テーマスタディ修了者には、成績証明書に副専攻の修了が記載される。

◆ 多彩な背景を持つ学生が集って学ぶ魅力
 テーマスタディのメリットは、「自分のテーマ」を持つことだけにとどまらない。本学には、多様な文化・言語などの背景を持った才能ある学生が多数存在する。そんな学生たちが一堂に会し、自由・闊達にさまざまな視点から議論を交わし、相互に刺激し合う。その中で生み出される、広い視野や人的ネットワークは、国際社会で活躍する次世代のリーダーにとってかけがえのない財産になるだろう。

◆ テーマスタディの登録は春と秋の年2回。
詳細は、オープン教育センターWebサイトを参照
【URL】 (http://open-waseda.jp/)
「履修ガイド」は、学部事務所にて配布している。

◆ 2008年度テーマスタディ設置コース一覧>>>PDF
■テーマスタディ履修の流れ
科目登録 → 指定科目履修 → 修了希望申請 → 修了必要単位修得+学部での卒業 → テーマスタディ修了
  履修開始するには、特に必要な資格などはありません。本学に在学中の学部生であれば、誰でもテーマスタディの履修が始められます。
※人間科学部通信教育課程は除く

■科目登録について
  科目登録はすべて学部やオープン教育センターで決められた登録期間、登録方法に従います。テーマスタディ指定科目としての特別な登録期間、登録方法はありませんので、ご注意ください。

■テーマスタディ修了について
  テーマスタディ修了の条件として、次の3点を満たす必要があります。、1.各コースの修了要件を満たしている 2.修了希望申請を提出している3.所属学部で卒業が認定されている
  修了希望申請を行っていない場合には単位が修得済であっても修了が認められませんので、ご注意ください。

【後期修了希望申請受付】
期間:10月3日(金)17:00まで
内容:Waseda-net ポータルの左メニュー「システム・サービス」内にある申請フォーム入力画面から申請

※テーマスタディの履修登録や修了申請を行う際は、必ずオープン教育センターWebページをご参照ください。
■オープン教育センター 
【URL】http://open-waseda.jp/minor/

座談会の様子
▲座談会の様子

◆◆◆ 座談会参加者のみなさん (略称)◆◆◆
南 雄人
(政治経済学部4年)
修了予定コース名:国際協力

田中 志奈
(第二文学部 08年卒)
修了コース名:感性文化学・美学

田口 裕介
(教育学部 08年卒)
修了コース名:感性文化学・美学

米山 優
(教育学部 08年卒)
修了コース名:日本語教育学研究

仲田 正道
(政治経済学部 08年卒)
修了コース名:都市・地域研究

◆ テーマスタディ座談会
テーマスタディを修了した5人の学生に、テーマスタディの魅力について大いに語ってもらった。
オープン教育センター教務主任の早田先生(前列中央)と参加者のみなさん
▲オープン教育センター教務主任の早田先生(前列中央)と参加者のみなさん

◆ さまざまな分野のコースを
         選択可能なのが魅力の1つ

 
:もともと国際協力に興味があって、フィリピンの学校で水道建設をするボランティア活動などを行っていました。その経験から、国際協力を理論的に学べないかと考え、テーマスタディを履修することにしたんです。

田口:私は西洋音楽が専門なのですが、「感性文化学・美学」というコースがあると知り、普段の学びとは別の視点から音楽をとらえようと思って、履修しました。

田中:専門学校を出た後、服飾系の仕事に従事していました。そこで芸術や美学にも関心を持つようになり大学で学びなおしたんです。「感性文化学・美学」コースはまさに自分の興味ある分野だったのですぐに申し込みました。コース修了のためにドイツにも行き、いい経験になりましたね。

◆ テーマスタディから生まれた人との交流

米山:授業の中で特に印象的だったのは、さまざまな国や地域の学生との交流。海外から来た多くの学生と接するうちに、いつのまにか中国語を習得し、文化の違いを理解するようになりました。日本語教育学研究コースを履修したのですが、派生的に学べたことが多かったですね。

仲田:私の取ったコースは、フィールドワークが本当に多くて。地域の住民やNPOで活動する人の生の声を聞くことができ、大学院での研究にもフィードバックすることができました。

田口:それに、学部の授業よりも意見を交わす場面が多いと感じました!同じ学部で同じような授業を受けていると、どこか同じ土俵のような感覚があるのですが、学部が違うとまったくカラーが異なる。「同学部だけ」という制約が取っ払われていて、新たな価値観に触れるきっかけになりました。

仲田:僕は大学に入るまでは、人と話すのが得意じゃなかったんです。でもテーマスタディを通して地域の人たちと密接にかかわるうちに、どんどん積極的に話すくせがつきました。コースを履修したつもりが、自分の殻を破るまでになっていたので驚きました。


◆ 自己を探求し、更に深められるかは自分次第
 
:テーマスタディを一言で言えば、「理論と実践の架け橋」です。積極的に現場にでることで、机上では学べないものを知るきっかけになりました。

仲田:テーマスタディは、いわば「ブラックボックス」ですね。入口から出口までの間で、自分自身がいかようにも変わりうる。僕はテーマスタディに取り組んだことで興味・関心の対象も変化し、大学院進学を考えるようになりました。

米山:私も今までは教員になろうと考えていましたが、さまざまな出会いや学びを通して、別の形で教育に携わることも視野に入れて考えるようになりましたね。

田中:履修するのに試験や難しい条件はない。門戸が開かれているので、思い立ったらすぐに自分のやりたいことを追求できます。

田口:僕自身、まだ、履修の成果がすべて目に見えて、はっきり分かっているわけではありません。ただ、自分の興味を深めるきっかけをつかんだという実感はあります。ここから更に深められていけるかどうかは自分次第だと強く感じています!

 
1165号 2008年9月25日掲載