身近な危険!

覚せい剤・麻薬、薬物乱用から身を守れ!

 楽しい夏休みが近いが、旅行、インターンシップ、ボランティアとさまざまな理由で海外へ出る機会も増え、麻薬などの危険な誘いも身近な季節だ。また、旅先で気軽に荷物を預かり、帰国し空港で初めて麻薬発覚という事件も他人事ではない。
  最近では国内でも、覚せい剤の密売手口が巧妙化し、ネットや携帯を利用しての密売が広がっている。「疲れが取れる」「頭がスッキリする」「らくにダイエットができる」など甘い誘いも多く、全国的に若年層の検挙者が増えている。いかなる麻薬・覚せい剤も、違法ドラッグも、各種犯罪を誘発し、吸引ショックで死に至る場合もあり、生涯にわたる脳や心身への危害は計り知れない。軽い好奇心で所持した麻薬や覚せい剤が、国際的犯罪組織の資金源につながり、重大な犯罪に巻き込まれる危険性も高い。持っているだけなら、といった軽い気持ちで、一生を棒に振ってはならない!

現在は、戦後3度目の「覚せい剤乱用期」!
  日本では、法律が厳しく、海外諸国に比べれば薬物乱用は深刻でないと見られがちだ。しかし、'97年ごろから覚せい剤乱用が全国的に広がり始め、'50年代、'80年代に続く、第3次覚せい剤乱用期とされている。「大麻取締法」違反も多い。覚せい剤関連の検挙者数が減らないだけでなく、乱用薬物の種類が増えている。05年にはMDMA(俗称エクスタシー)などの錠剤型の麻薬の押収量が57万錠を越えて過去最高となり、新規の化学物質が乱用されるようになった。07年には改正薬事法が施行され、科学的根拠に基づき依存性、精神毒性が確認された物質については麻薬等に指定され、取締りが強化されている。



国際的な規制の努力

  不正薬物の密売には暴力団や外国人薬物密売組織が介在し、多種の麻薬や覚せい剤を海外から密輸し、組織的に広範囲にわたって密売を繰り返している。
  もはや、一国だけで薬物乱用を撲滅するのは不可能で、国連(国連麻薬委員会等)を中心として、国際的な規制の努力が続けられている。現在、「麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約」など3つの国際条約があり、製造や販売の規制だけでなく、麻薬などの不正取引に由来する収益の没収や麻薬密造に使用される化学物質の規制などが制定されており、日本はもちろん、世界のほとんどの国が締結している。


 
1163号 2008年7月10日掲載