| 『早稲田ウィークリー』は、早稲田大学学生部が発行する学生向け週刊広報紙です。(授業期間中の毎週木曜日に発行) | ![]() |
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最新更新日 2008年7月3日 |
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薦!新任教員によるおススメ!本・映画・音楽・舞台 |
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■岡部 耕典(こうすけ) |
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1970年代の後半、ちょうど1回目と2回目のオイルショックのはざまに、学生時代をおくった。すでに過ぎ去った「政治の季節」のステレオタイプ化した残滓と「なんとなくクリスタル」(田中康夫)な軽くて薄い高揚が奇妙にシンクロし交錯するキャンパスで、人一倍用心深く気も弱いくせになにかを考えかかわることにも背を向けられなかった私は、悶々としたあげくに「文学部」へ進学し、しかし、そこにディシプリンなどという高尚なものというよりは、上にも下にも抜けられぬ自分の「生き方」の閉塞を拓く立ち位置を求めて社会学を志したのだと思う。 そして、曖昧な心根のその当然の報いとして今よりも少し若くそれゆえさらに茫洋としていたこの学の大海に溺れかけていたとき、出版したばかりのこの本をテキストとする見田宗介先生のゼミに出会った。(真木悠介は見田先生が論文ではない「ある種」の本を書くときのペンネームである) つぎつぎと繰り出される「世界を止める」「明晰さの罠」「まなざしの地獄」「心のある道」等々の豊饒なイマジネーションとそれらを結び概念として定着させる静かでゆるぎない確かな語り口にすっかり魅了されてしまった私は、しかし、その後、なにか世の中の本流にも反本流にも落ち着き同化することができず、つねに微かに日常に抗い続けるという「生き方」を身につけてしまうことになる。 |
(※原著初版は1997年) 945円(税込) ※各キャンンパス生協に 「ウィークリー薦 コーナーが設置さています」 |
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1162号 2008年7月3日掲載
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