何をしているの? メモなら任せろ!速記集団

邦文速記研究会 STENO 副幹事長 第一文学部3年 向 詩乃

皆さんは速記というものをご存じだろうか。国会や裁判所で、人の発言などを特殊な文字を駆使して速く正確に記すアレである。あまり知られてはいないがこの速記、授業や講演会で先生の話をそのままメモしたり、歌を聞きながら歌詞を書き取ったりできる何かと便利な技術だ。

 STENOは、速記を練習しているサークルである。メンバー全員が大学から速記を学びはじめた人ばかりだが、訓練を積んだすごい人だと1分間に320文字も書きとれる。このスピードはちょっとした早口程度だ。速記は練習した分だけ結果に出る。速記習得度合いが「1分間に何文字」という形で自分にもわかり、達成感を味わいやすい。しかも授業でノートを取るのに役に立つ。なかなか捨てたもんじゃない技術なのである。

 練習は先輩と後輩マンツーマンで行われる。使用する速記のテキストや練習問題は先輩の手作りだ。特に練習問題はメンバーがそれぞれ好きなテーマで好きなことについて書いてくるので、お互いの考えていることや好きなものがわかり、絆を深めるのに役立っている。また年に数回行われる合宿の最後には、先輩から後輩への寄せ書きが贈られ、忘れられないプレゼントとなる。しかし単なるアットホームな雰囲気のサークルではない。年に2回春と秋に開催される「全日本大学速記競技会」でも毎年入賞しており、がんばり次第で全国優勝も夢ではないところにいる。

 月曜から金曜の5限に行われる練習は、毎日くる人もいれば、週に1度しか来ない人もいる。それぞれのやり方で自由に練習をしているのだ。だから、いつ誰がきても楽しめる。そしていつ誰がきても受け入れる。1930年に発足し78年間も続き、現在60名ほどが所属している理由は、そんな居心地のよさにあるのかもしれない。人とは違ったことがやりたい方、居場所がほしい方、ぜひ遊びにきてほしい。STENOはきっと、皆さんの居場所になれるはずだ。一緒に全国優勝を目指そう!

伝統ある手作りテキストを手にする筆者
▲伝統ある手作りテキストを手にする筆者

 
1159号 2008年6月12日号掲載