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プロ将棋棋士
廣瀬 章人さん



ひろせ・あきひと
 1987年東京都生まれ。東京成徳大学高校卒業。教育学部3年。数学専修。2005年プロ棋士に昇段。2007年度は4段から5段に昇段。C級1組順位戦で現在4位。テレビ出演や、戦法の解説本執筆も手がける。趣味はサッカー。
【URL】http://blog.livedoor.jp/henry12/

 「好きこそ物の上手なれ」、この言葉がぴったり。父と兄の指す将棋に興味を持ち、たちまち将棋は生活の一部となった。「子どもだったからでしょうか、迷わずプロを目指しました」。12歳でプロ養成所へ入所。周囲からは確かな将来性を認められていた。「それよりも養成所に入ることを許してくれた両親にはありがたい思いでいっぱいです」。プロ棋士となってもなお、周囲への感謝を忘れず、はにかむ廣瀬さん。

  「将棋以外にも、さまざまな経験を積みたい」と早稲田大学入学を決めた。18歳から20歳の期間は将棋界では貴重な成長時期のため、受験勉強や学校での勉学との両立が難しく、大学卒のプロ棋士は珍しい。大学生とプロの二足のわらじを履いた彼は、日々勉強、練習、対局に追われている。「他人と同じことをやらない」という心意気は、将棋を指すときの思考と重なっている。

  「今までで一番うれしかった瞬間」は、プロ棋士へ昇段した時のこと。「感動でいっぱいなのに、実感がわかなくて…。友だちに喜びと報告の入り交じったメールを送りまくりました(笑)」。それから2年、異例の早さで5段へ昇段。その時の一局はのびのびと指せ、わずか2時間で勝負を決めた。「短時間で勝利できたことはすがすがしいですが、プロとして、手筋をよく吟味し、今後は、与えられた持ち時間でじっくり指すつもりです」。将棋の奥深さが、彼に将棋への尽きぬ興味と努力を生み出させる。現在は12月の順位戦に向けて目下、奮闘中。

  「将棋は人生のパートナー。付き合いづらいけれど(笑)。でも常に苦楽を共にしたい」。嫌いになったことがない将棋が、今は彼の職業だ。「プロは応援してくれる人がいる。そこがアマとの大きな違い。自分一人のための将棋ではなくなるのですから」。決意を込めた口調で語る。彼自身のたゆまぬ努力とそれを支える周囲の熱い応援が、彼をまた一回り大きな棋士へと成長させていくだろう。

(2007年11月29日掲載)

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First drafted 2007 November 29.