こんな授業! どんなゼミ?

社会科学方法論A
 ―現代を知るということ―


社会科学総合学術院の田村正勝教授
▲社会科学総合学術院の田村正勝教授
授業は大教室で行われる。10分後には教室は満席に。3列目中央が筆者
▲授業は大教室で行われる。10分後には教室は満席に。3列目中央が筆者

社会科学部2年 屋良 竜矢

 現代社会において、われわれはさまざまな問題に直面している。工業化の進展による「環境問題」、さらに経済主義による「地域コミュニティの破壊」、そしてその結果生じた「精神と文化の破壊」など…。こんな調子で授業は始まる。

  この「社会科学方法論A」は、学部創立時から続いてきた社会科学部の看板授業なのだが、そもそもあなたは「社会科学って何?」って思ったことはないだろうか。

  社会科学は法学・経済学・政治学・社会学等々を含む総合学問であり、これらの学問領域一つだけでも扱う範囲は膨大なものなのだ。しかもこの授業は、そんな社会科学の方法論。一見かなり難しそうに思える。

  担当教授の田村正勝先生いわく、社会科学はその発展とともに分野別に専門特化したゆえに、さまざまな要因が絡み合った実際の社会現象を捉えることが難しくなった。したがって「社会科学の総合化」が課題とされていたという。そう、この授業はそんな現代の社会現象をトータルに捉えるための授業なのだ。

  現代を生きるわれわれは、自分の身の回りに起きる諸現象を自明と見なしているが、実はそうではない。経済循環に権利・義務論から人間疎外まで、これらは近代文明が生み出した産物であり、この授業は現代を生きるわれわれが当たり前に享受している諸権利・諸制度のゆえんとその限界を明らかにしてくれる。

  授業中は哲学・経済学・政治学などの概念が飛び交うのだが、田村先生の教え方が上手なせいか、ものすごく分かりやすい。しかも博識。古代から現代までの時代の流れと社会科学の推移が、丁寧に解説されていく。アダム・スミス、マックス・ウェーバー、カール・ポパー…。もう「なんでも来い」って印象すら受ける。

  この授業は、他学部生も履修できるオープン教育科目にもなっている。現代の社会現象の原因に興味のある方、小泉・竹中・マスコミ批判を聞きたい方、単位がやばい方? ぜひともこの授業をとってみてはいかがだろう。

(2007年11月22日掲載)

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First drafted 2007 November 22.