学び ふたたび

一人ひとりが成長できる 学びを提供する


人間科学部(通信教育課程)レベル2(2年次相当) 瀬戸 稔代

研修を行う筆者
▲研修を行う筆者

 私は、京都大学大学院理学研究科博士課程で分子生物学を研究していたのだが、生活苦のため中退しIT関連会社に就職した。その後独立し、個人事業主を経て今年、株式会社わくわくスタディワールドを設立。IT関連の研修や執筆などを行うかたわら、国語力などの基礎力を養成する講座も開催している。

 大学に入り直そうと決意したのは、教育工学を学びたかったからである。私の仕事はIT研修を実施することだが、従来の集合教育では、全員に効果的な研修を行うことが難しい。改善する方法がないかと探していたところ、教育工学という学問があることを知り、本で読んだことを研修で実施すると大きな効果があった。そこで、この分野を本格的に学習することで、一人ひとりに合った、成長できる学びを提供できると考えたのである。

 社会人で仕事をしながら大学で学ぶことの利点は、学んだ内容が実務で生かせることである。例えば、IT研修では、大学で学んだインストラクショナルデザインの手法を用いることで、研修内容を適切に設計し、より効果的な教材が作成できるようになった。また、心理学の勉強からも、生徒が勉強でつまずく理由のヒントが得られることがあった。

 大学で学ぶ内容は、単なる机上の空論ではない。高校からすぐに大学に入ったときには見えていなかった学問と社会との結びつきが、働きながら学んでいる今では明確に意識できている。

 フルタイムの仕事と大学の両立は時間的に厳しく、悩んだこともあった。しかしeスクールでは、各期の受講科目を自分のペースで減らすことが可能である。そのため、4年で卒業することにこだわらず留年してからは、無理のない範囲で勉強を楽しめている。

 入学したときには、卒業後に会社を設立し、社会の中で新しい教育を実践していこうと考えていた。でも、それは在学中でも可能なことに気づき、今年から会社をスタートさせた。じっくり時間をかけて学びながら、会社もじっくり成長させていきたい。

(2007年11月15日掲載)

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First drafted 2007 November 15.