ぴーぷる

デザインが語りかけるぬくもり
南 元皙さん


南 元皙さん
ナム・ウォンスク
 1974年韓国ソウル市生まれ。韓国Kookmin大学卒業。国際情報通信研究科博士課程3年。長幾朗研究室所属。札幌スタイル2006・デザインコンペティション 審査員特別賞、かわさき産業デザインコンペティション2006で優秀賞、Advanced Aluminum Award 特別優秀賞を受賞。国際デザインコンペティション2006 に優秀作として招聘される。
南さんの作品
ランプふる
ランプふる
札幌スタイル2006・デザインコンペティション 審査員特別賞 『NIKKEI DESIGN』3月号掲載 主催:札幌市
symmetric L
symmetric L
2006 Advanced Aluminum Award 特別優秀賞 『AXIS』 1/2月号掲載 主催:SUS/AXIS

 彼の制作した作品を見ると、その温かい人柄が伝わってくるようだ。右下上段の写真は「ランプふる」という寝室用の照明で、下部の明かりが砂で埋まるにつれ、だんだんと光の強さは薄れて行き、すべての砂が落ちた時に明かりが消えるというロマンチックな作りになっている。これは札幌スタイル2006・デザインコンペティションで審査員特別賞を受賞した作品だ。砂時計をモチーフにして、時計の針が刻むのではない、時間の流れというものをみごとに表現している。このデザインは、「時間や光の要素を置き換えてみたらどうだろう」という発想から生まれたそうだ。

 研究室ではさまざまな分野の学生たちとメディア・デザインの研究に携わっているが、コンペティションへの応募を始めたのは、ここ2年。すでに数々の受賞歴があるが、「個人的には今回の受賞作にも、あまり満足していません」と苦笑する。「自分の作品を客観的に見ることは難しいですし。だからコンペに出して、評価や厳しい意見、アドバイスをもらうのはありがたいことですよね」

 コンペのテーマは常に頭の片隅におくが、まじめに考え込むよりも“無意識の自分”に頼ることが多い。「うとうとしながら何かを思いついて、これは使える! とメモっても、翌朝見てみたら大概がくだらないものばかりで(笑)」。そうしてたくさんのデザイン画の中から、実際に形にするものを選んでいく。

 卒業後は、企業で力を発揮する予定。仕事としてデザインをするとなると、今までのように自由に作るわけにはいかないだろう。それでも、デザインへの興味と前向きな姿勢は変わらない。「デザインは私にとって言葉みたいなもの。口下手ですけれどね」。これから彼がどんな言葉を形作っていくのか、楽しみである。


(2007年11月8日掲載)

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First drafted 2007 November 8.