進路選択物語 |
経験から生まれた自信教育学部5年 長谷川 佳美
5年前の春、私は不安に押しつぶされそうになりながら大学に入学した。高校を中退し、一人で目指した高校卒業。1年間の浪人生活。その末にやっと訪れた遅い春だった。このころの私は自分に自信が持てず、劣等感の塊だった。しかし大学生活での出会いと経験が私を変えた。 私は教育学部に入学し、母が教員だったこともあり漠然と教師になりたいと思っていた。また私は小学校1年生の時、不登校だった。その当時は不登校という言葉もなく登校拒否とよばれていた。いわば不登校のパイオニアだ。傷つきやすい子どもの気持ちも理解できるのではないかと思った。 教師になるために、まず魅力的な人間になりたいと思い、大学時代に何にでも挑戦することにした。カンボジアでのボランティア、農業ワークキャンプや地域再生プロジェクトにも参加し、1年間の海外留学も経験した。 一番印象的だったのは、少年院でレクリエーションをするというボランティアだ。初めて少年院に足を踏み入れたとき「怖い」と感じている自分がいた。しかし、私が担当したジェスチャーゲームで楽しむ少年たちの姿に先入観が崩された。世間では色眼鏡で見られがちな彼らは普通の少年と同じように楽しみ、同じように傷つくことを知った。 カンボジアで出会った子どもたちのまなざし、少年院で生活している少年たちの現実を目の当たりにして、私は人々に何かを伝える仕事がしたいと思った。そうして、教師とはまた違った影響力のあるマスコミ業界を志すようになっていた。 そして来年の4月から私は朝日新聞社で働く。 5年前の春には自信がなく不安ばかりだった私だが、今は違う。大学時代の出会いとこれまでの経験で、自分に少し自信がついた。大学時代には何でもできる。しかし、自分からやらなければ何もはじまらない。経験は私に自信を与え、進路を指し示してくれた。 最後に、両親、採用してくれた朝日新聞社、大学の先生方、私を支えてくれたすべての人々に感謝したい。ありがとうございました。私はこんなに成長しました。 (2007年10月25日掲載) Copyright (C) 2007 Student Affairs Division, WASEDA University. All rights reserved.First drafted 2007 October 25. |