学び ふたたび

威力敵無き 精華の誇


大学院アジア太平洋研究科 国際経営学専攻 修士課程2年 桶谷 淳

仲間と春の早慶戦を応援(左から2番目が筆者)
▲仲間と春の早慶戦を応援(左から2番目が筆者)

 私の所属する研究科は19号館に居を構え、国際経営学専攻は別名「早稲田大学ビジネススクール」(通称WBS)と呼ばれる。WBSへの出願要件には、「原則として3年以上の実務経験を有すること」と記されており、授業やゼミ等で周囲を見渡す限りでは、学生の平均年齢は明らかに30歳を越えている。そのためか19号館には、良く言えば大人の雰囲気が、悪く言えば冷めた空気が漂っている。

 私が早稲田大学の大学院へ進学した理由は二つある。ひとつはその専攻の名の通り、「世界で通用する経営スキルを身につけること」である。私は大学卒業後、青年海外協力隊員として2年間ザンビア共和国で働き、帰国後は外資系医療機器メーカーで5年間マーケティング職に就いていた。これらの経験から、今後は日本だけでなく世界に目を向けた経営戦略を学ぶ必要性があると強く感じた。現在は「経営と組織戦略」を研究テーマとし、多国籍留学生と英語で討論をするゼミに籍を置いている。

 そしてもうひとつの理由は、「第二の青春を謳歌すること」である。やや陳腐な表現ではあるが、これは私にとって極めて大切な要素である。会社で働くようになると、そこに生じる利害関係のため、本音で語れる人間関係は構築しにくい。しかし、大学院には学生同士の利害衝突などない。つまり、理論的には失うものがないために、仲間と本音でぶつかれるはずである。しかしながら前述の通り、大人の雰囲気が支配しているのがWBSの現状である。結果として、学生主催の課外活動や学外におけるイベントなども、社会人時代のそれを髣髴させるものが大勢を占めていた。

 ところがこの春、類が友を呼んだ。二度と戻らないこの時、共に青春を謳歌しようという仲間に出会った。社会人からの復学を果たした決して若くない大学院生とはいえ、早稲田大学の一員として誇りを持って、『校歌』と『紺碧の空』を歌おうという輪ができた。本庄―早稲田100キロハイクに参加登録ができなかったため、自らが企画して箱根駅伝の復路100kmを歌い歩いた。早慶戦では2日間、声が尽きるまで応援をした。そんな仲間に出会えた喜びで、『早稲田の栄光』に涙した。

 「学び ふたたび」。30歳を過ぎた私が早稲田大学で得られるものは、学だけではなく、生涯の友でもあることを心に留めて、残りの大学院生活を有意義なものにしたい。

(2007年10月11日掲載)

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First drafted 2007 October 11.