現場レポート

ダウン症児者や自閉症児との ワクワクレスリング教室 ―WAVOC公認プロジェクト―


教育学研究科1年 飯嶋 勇雄
教育学研究科1年 浦部 麻衣


▲▼積極的に練習に参加する子どもたち

 毎月2回、土曜の午後、西早稲田キャンパス17号館の地下2階にあるレスリング場で、ダウン症・自閉症児者のためのレスリング教室が開かれている。メンバーは、幼稚園児から社会人まで15人。みんな元気よく練習している。

 我々がボランティアスタッフとして参加しているこの教室の特徴は、ハンデを持っているとは思えないほどの豊富な運動量である。笑顔でこなす子どもたちにいつも圧倒されている。最初は、子どもたちと上手くコミュニケーションがとれるか不安であったが、実際に参加してみると、その不安は一気に吹き飛んだ。笑い声と笑顔、時に真剣な眼差しが溢れ、いつの間にか、素敵な空間に出会える土曜日が、待ち遠しくなっていた。

 9月8、9日に、岐阜県高山市で全国大会が開催され、日ごろの成果を発揮することができた。

 相手は早稲田大学と同じようにレスリング教室を開催している、京都府立八幡高校。主に中高校生で構成されている。

 早稲田の子どもたちは、年齢も体も大きな相手に果敢に挑戦していった。「勝ちたい!」という強い気持ちが伝わり、ビデオを撮る手につい力が入ってしまった。結果は僅差で早稲田の勝ち。しかし、勝敗に関係なく、試合後の子どもたちの表情は晴れ晴れとして、達成感に満ちたものだった。当初は勝負をすることを恐れ、逃げ出し、泣き、ふさぎこんでしまう子どもたちだった。このような成長を感じられる場に居合わせられたことに、心から喜びを感じた。

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◆教室は全国にまだ2カ所だが、このレスリングの輪は確実に広がっていくだろう。そして、いつの日かレスリングをスペシャルオリンピックの正式種目にするのが夢。
 (太田拓弥早大レスリング部コーチ)

◆成長していく彼らの姿をずっと見守っていきたい。また、このような子どもたちの姿が、日本の至る所で見られる、明るい未来をコーチやスタッフ、そして保護者の方々と築いていきたいと思う。 (飯嶋)

◆日本では、ハンディキャップを持った人々が、社会参加する機会が乏しい。誰もが主役になれる社会の可能性を、教室に見た気がする。子どもたちが、心身共に成長し自信が持てるように、彼らと向き合い背中を押し続けていきたい。 (浦部)

■ワセダクラブ・レスリングディビジョン事務局
【URL】http://www.wasedaclub.com/wrestling/

(2007年10月4日掲載)

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First drafted 2007 October 4.