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映像世界の新進気鋭!
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かとう・よしひろ
1985年東京都生まれ。都立北多摩高校卒業。早稲田大学川口芸術学校3年。2006年、Inspired2006で映像作品『Girl』が特別賞。京都学生国際映画祭および07年のTOHOシネマズ学生映画祭で『kinkiri』が入選。8月2日24時からNHK BS-2の『デジタル・スタジアム』に出演予定。趣味はバンド活動(ドラムを担当)。 http://manifilms.net |
切り抜いた絵をコマ録りして作ったアニメーションが、加藤さんの初作品だった。小学生の時にテレビで作り方を見て試してみたところ、すっかり夢中になったのだという。高校時代は陸上競技に没頭したが、結局はまたこの世界へ戻ってきてしまった。「作ることが純粋に好きなんですね。それに、命に限りがあることを考えると寂しくなりますが、僕がいなくなった後も作品が生き続けると思えば、寂しさも軽くなる気がするんですよ」
そんな彼の作品は、ドキュメンタリー、短編映画、ミュージックビデオと幅広い。一つの分野に集中したいと思いながらも、やりたいことが多過ぎて絞ることができないのだとか。「ただ、どの作品にも一貫して表現したいのは、『駄目な大人』というテーマです」。加藤さんの描く「駄目な大人」とは、身勝手だったり、子どものまま大人になったり、何もしないで死んでしまったりするような大人だ。そして、そのテーマの裏には両親への深い感謝の気持ちがあるのだと加藤さんは語る。「親って偉大ですよね。お金をかけ、自分の人生を削って僕を育ててくれた。僕も早く一人前になって今までかかったお金を返したい、うまいもの食べさせて楽させたいって思いが強いんです」。「駄目な大人」には、「親への恩返しができなかった人」という意味も込められているのだという。「ある種のあこがれも抱きながらその人物を描くことにより、自分を見つめようとしているのかもしれませんね」
そんな加藤さんが次に取り組みたいのは長編映画。それも、渾身の力をふりしぼって作るような作品を目指す。「まだ力を十分に出し切れていない気がするので…」。納得のいく作品を求めて、孤独な戦いは続く。「夜中に一人で作っていると、自分が世界と切り離されたように感じることがあります。でも徹夜で作業をして朝焼けを見たりすると、毎日はつながってるんだなあと妙に感心したりするんですよ」。些細な事象にも多くの意味を見いだす真っすぐな瞳。そんな彼の奥に眠る才能は計り知れない。
(2007年6月28日掲載)
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