世界の食卓から

(9)〜日本(長崎県)〜



 長崎といえばやっぱり“ちゃんぽん”! 明治時代、中華料理屋・四海楼のご主人である陳平順さんが、長崎に留学中の中国人苦学生に安くて栄養のあるものを食べさせようと考えたのが始まりなのだとか。そんな長崎らしい温かさを感じる郷土料理を、長崎出身の永川とも子さん(政経4年)に紹介していただいた。

【Dish】

長崎ちゃんぽん

【Ingredients】(4人前)

・ラード 適量 〈具材〉・ちゃんぽん麺4玉 ・イカ50g ・エビ10〜12尾 ・ほたて50g ・もやし1袋 ・キャベツ1/2個 ・にんじん1/2本 ・タケノコ50g ・しいたけ4枚 ・きくらげ40g ・ちくわ2本 ・長崎風はんぺん1本(棒状のもの。なければかまぼこで代用)
※永川さんの家は海鮮ちゃんぽんだが、お好みで豚肉100gを入れても良い。
〈スープ〉・鶏ガラスープ1600ml ・しょうゆ大さじ3 
・こしょう少々

【Recipe】

  1. ちゃんぽん麺ともやしはそれぞれ沸騰したお湯で3〜4分ゆで、ざるにとって水を切っておく。
  2. 具材を食べやすい大きさに切っておく。はんぺん・キャベツは細長く短冊切りにすると良い。
  3. 中華鍋にラードをひいてよく熱し、強火で魚介類を炒めた後に野菜を加えてサッと火を通す。
  4. 鶏ガラスープを加えてひと煮立ちさせ、しょうゆとこしょうで味を調える。※鶏ガラスープは一から作ると手間がかかるので、ここでは鶏ガラスープの素で代用。市販のちゃんぽんスープや中華スープの素を使っても良い。
  5. 麺を入れてよくほぐし、ほどよい固さになったら器に盛りつけて出来上がり。
永川とも子さん
永川とも子さん

【Story】

  ちゃんぽんはまさに地元に根付いた名産物。長崎県民でちゃんぽんを嫌いだという人に出会ったことがありません。私も東京から実家に帰るとまっさきにちゃんぽんを食べちゃいます(笑)。長崎県民で良かったと実感する瞬間ですね!

 私は本当に長崎県が大好きなんです。今は別の市に転居しましたが、私が生まれた長崎市は、特に独特の雰囲気のある町ですよ。すり鉢状で坂が多く、和洋中の文化が入り交じり、教会の鐘が聞こえる向こうでお寺の鐘がゴーンと鳴る夕暮れ時なんかは本当に風情があります。町の人は「お節介精神」が強く、世話好きで、よその土地の人もすぐに受け入れるんです。それでいて、原爆を投下されたという歴史も長崎は抱えている。私の祖母も被爆したので、私自身も被爆3世です。祖母は奇跡的に無傷でしたが、兄弟姉妹が犠牲になった話を小さいころから聞いていました。そういった意識が薄れてきたことに危機感を覚えた高校生たちが、街頭で署名活動を行ったりする光景もよく目にしました。東京ではそういうのってあまり見かけないですよね。

 ちゃんぽんは、そんな長崎の歴史やロマンを感じさせてくれる料理ですので、これを機に多くの人が食べてくれたらうれしいです。そして長崎にいらしたときは、長崎の風を感じながら地元の味も堪能してほしいですね!

(2007年6月21日掲載)

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First drafted 2007 June 21.