学生注目!! (投稿コーナー)

中学生との出会いを通して


 私が参加しているCommunity AIDS Project(CAP)は国連人口基金ベトナム事務所の協力の下、国連やNGOなどの国際機関がどのようにエイズに取り組んでいるのかを学び、何らかの行動を起こすことを目的として始まった。ベトナムでの講義を終え、国内での活動内容を模索していたところ、われわれの活動を知った三重県の中学校から人権教育の一環としてCAPを訪問したいというお話をいただいた。

 中学生との交流はCAPにとって初めての活動だった。私たちは一体彼らに何を伝えることができるのか。そう考えたときにエイズについても、偏見や差別についても、よくわかっていない自分の姿に直面した。そもそも「偏見」や「差別」とは何なのか。私も偏見の言葉を発しているかもしれないし、目や態度で差別をしているかもしれない。私には「偏見」や「差別」はエイズに関してもそうでなくても難しく、簡単に学べるものでも教えられるものでもないとしか思えなかった。しかし、そんな難しさを率直に、中学生と共有できれば…と考えた。

 そんな気持ちがどれほど伝わったのかはわからない。緊張した雰囲気のまま終わったディスカッションに過ぎなかったかもしれない。しかし、陽性者の手記を読み、感じたことを言葉にするのに苦労しつつも、一生懸命考え、発表してくれた。彼らなりの人権問題に取り組む姿だと思った。

 私は性教育やエイズ教育に対する疑問から、CAPとして教育活動をしたいと思っていた。しかし今回、限られた時間の中で、中学生にどうしたら興味を持ってもらえるのか、どのように行動を変えられるような印象を与えられるのかなど、考えなくてはならないことは山ほどあり、単純にできるものではないと痛感させられた。

 CAPは“出会い”という言葉に愛着を持っている。さまざまな出会いが次につながっていると考えるからだ。今回のこの偏見や差別について考える時間との出合い、エイズ教育の複雑さとの出合い、そしてそれらを与えてくれた中学生との出会い。この“出会い”を私は次の活動の糧として大切にしたい。

(国際教養学部2年 味澤由妃)

(2007年6月14日掲載)

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First drafted 2007 June 14.