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第41回セントラル硝子国際建築設計
競技において日本人唯一の優秀賞受賞!
 印牧 洋介さん


印牧 洋介さん
かねまき・ようすけ
 1979年東京都生まれ。神奈川県立平塚江南高校卒業。理工学研究科建築学専攻修士課程2年。古谷誠章研究室所属。2006年第41回セントラル硝子国際建築設計競技において優秀賞受賞。平成17年住宅課題賞において2等。趣味はラーメン屋巡り、ボディボード。

 こちらの質問をいったん飲み込み、それに対して一つひとつ言葉を選び、紡いでいく。その様子は、彼が建築をデザインする時の真摯な姿勢を想像させる。なんと入学当初は化学専攻だった印牧さん。趣味で友人たちとクラブイベントを主催したことで、「無機質な空間にも、何かのとっかかりを与えることでフィードバックを得られる」と、空間作りに携わる面白さを体感する。「建築」を学問するようになったのはそこからで、建築科には学士編入。そして今や、歴史あるコンペにおいて日本人唯一の入賞を果たすほどの実力者となったという、異色の経歴の持ち主である。

 彼の図面には一つの特徴がある。必ずしも必要ではない“人物”も一緒に描いているのだ。それは「建築を身体の延長として考えたい」という彼の考えの表れ。また一般的に建築デザインは、俯瞰的視点を持ち、全体から部分へとデザインを進めていくそうだが「その逆もあっていいかなと。生活行為を一つひとつデザインしていき、それをつなげたのが結果として全体になっている。今回のコンペではそう作っているんです」。そう話す彼の作品からは、信念と自信が垣間見える。

 彼が所属する古谷研究室では、「カルロ・スカルパ」というヴェネチアの建築家の研究が続けられている。今回の手法は、ここでの研究成果によるものも大きい。「リノベーション(建物の経年にともない時代に合わなくなった機能や性能を、建て替えることなく新築時の機能や性能以上に向上させること)が多かったスカルパの設計手法を研究するのは、今後東京のような既存建築にあふれる都市で設計をする上で、意味のあることだと思いますね」と、広げてくれた図面を見ると何だかわくわくしてくる不思議がある。

 卒業後には海外への留学も視野に入れているそう。これからどんな世界を見て、そして私たちに何を見せてくれるのか。彼のいる未来の都市に期待があふれる。

(2007年5月31日掲載)

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First drafted 2007 May 31.