現場レポート

被爆者の思いを受け継ぐために、学生としてできること
 ―「プロジェクト50」に参加して―


国際教養学部1年 井上 史

音楽で平和を訴える
▲音楽で平和を訴える

 広島・長崎の被爆者団体、日本被団協が誕生して50年を機に、去る10月15日、大隈ガーデンハウスで「被爆者の声をうけつぐプロジェクト50」が開催された。250人もの市民とマスコミ各社がつめかけ、大盛況だった。

 被爆ピアノの調べで幕を開け、広島の原爆資料館元館長・日本被団協の事務局長の方々を交えたシンポ「映像と証言でつづる―被爆者運動の原点といま」が行われた。後半の「被爆体験の継承から発信へ―平和の危機の時代に」と題されたシンポジウムには、私もパネリストとして参加した。

パネルディスカッション
▲プロジェクト50 パネルディスカッション

 大きな不安を抱えながらも、映画監督の鎌仲ひとみさん、アジアプレス記者の玉本栄子さんらと共に、被爆体験のない私たちが被爆者の声をいかに継承していけばいいのかを語り合った。

 私は被爆地長崎で生まれ育ったことと、高校時代米国に留学し、アメリカ史の授業で原爆投下の良かったことをレポートに書くようにいわれた衝撃、そして葛藤しつつも、原爆の実相を伝えようと一生懸命レポートを書き、それが先生に認められた体験を話した。  私は準備途中からこの「プロジェクト50」に関わり、ヒロシマ・ナガサキを受け継ごうとする、シンガー、弁護士、大学院生、デザイナー、ジャーナリスト、市民運動関係者、そして被爆者など多彩な方々と出会うことができた。

 学生である私の務めは、学ぶことに加え、被爆者をはじめさまざまな平和運動を担ってこられた年配の方々に、若者である私がその切実なお気持ちを継承しようとしている姿を見せることではないか。最近、こんな思いを強くしている。

 プロジェクト50は、今後も「受け継ぐ」想いや実践、アイディアをゆるやかにつないでいこうと交流会を月1回開催する。「被爆者と共に核兵器廃絶を世界に訴える大使館ツアー」も計画中だ。興味ある方、ぜひ私たちと一緒にやっていきませんか?

【URL】http://hibakusha50.noblog.net/

(2006年12月7日掲載)

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First drafted 2006 December 7.