現場レポート |
いのちの重み・言葉の重み
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▲息子への想いを訴える岩嵜悦子さん
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▲参加学生にこれまでの学生スタッフの活動を紹介する筆者
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あなたの大切な人がある日突然いなくなってしまったら、あなたはその時何を思うだろうか…。
全国で開催されている「生命のメッセージ展」は、交通犯罪やいじめなどで理不尽に命を奪われた被害者の遺族たちが、被害者の等身大パネルや遺品の靴などを展示するアート展である。来月12月5日から、早稲田で3回目となる「生命のメッセージ展in早稲田大学2006」が開催される。早稲田での開催では、学生たちが中心となり企画・運営をしている。今回、12月の本番を前に、多くの学生に遺族の想いを知ってもらおうと、2人の遺族の講演会を行った。両者とも悪質な交通犯罪で息子を奪われた母親である。
まず、「生命のメッセージ展」代表であり、現在第二文学部に通う鈴木共子氏から、息子零さんのこと、そして息子を生かしたいという想いからこの企画を立ち上げたこと、また、自身を主人公にした映画『0(ゼロ)からの風』(来年公開予定)のことなどをご紹介いただいた。特に印象的だったのは、「身内の死は第二人称の悲しみ、わが子の死は第一人称の悲しみ」という言葉だ。その言葉は鋭く私の胸に突き刺さると同時に、それでもなお、前を向いて生きる母親の姿に感銘を受けた。
続く岩嵜悦子さんは、講演中、声を詰まらせながら何度も息子の名前を口にした。にじみ出る深い愛情と悲しみ、本や資料では分からない遺族の「生の声」のすごみと重みに、会場全体が震えていた。
講演後、遺族を交え参加者と感想を共有した。また、私たち学生スタッフがこれまで遺族や被害者とどのように向き合い、葛藤しながら「生命のメッセージ展」を開催したのかをありのままに伝えた。参加者からは、「遺族の生の声を聞いたことがなかったが、やはり生の重みは違う」、「生命について考える良い機会になった」などの声が寄せられた。
いのちがなぜ重いのか、明確な答えを出すことは難しい。しかし、遺族の生の声を直接聞き続けることで、少しずつその答えに近づけるのかもしれない。
(2006年11月16日掲載)
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