ミニコラム

世界の食卓から(2)〜日本(福島県会津地方)〜


こづゆ

 福島県会津地方の郷土料理「こづゆ」が今回のメニュー。もともとは武家料理に由来し、祝いの席には欠かせない、具だくさんの伝統的もてなし料理。同県人でも会津地方出身者以外にはなじみがないという地方色豊かな料理を東北稲門会の前幹事長、西田将哉さん(教育4年)に紹介してもらった。たまには、こんなスローフードもいいでしょう?

【Dish】

こづゆ

【Ingredients】(5人前)

・里芋 中7個
・人参 中1本
・銀杏 20個(炒って皮をむいたもの) ※生のものが出回らない時期は缶詰でもOK
・干貝柱 5個 ・干椎茸 3枚
・豆麩 25個 ※ 豆麩は関東では手に入りにくいので小町麩でもOK
・きくらげ 10g
・糸こんにゃく 200g
・きぬさや少々 ※季節の青味なら何でもOK
・醤油 40cc
・だし汁 600cc

【Recipe】

<下ごしらえ編>

  1. 干貝柱はだし汁600ccの中に一晩つけて戻したら、身をほぐしておく
  2. 干椎茸は200ccの水で戻し(戻し汁はだし汁として使うので保存)、千切りにしておく
  3. きくらげは水に浸して戻し、ざらざらした部分を取り除き、一口大に切り、湯通ししておく
  4. 豆麩は水に浸して戻し、水気をしぼっておく
  5. きぬさやは軽く塩ゆでし、細く刻んでおく
  6. 里芋は輪切りにして軽く塩ゆでし、ぬめりを取り、小さくいちょう切りにする
  7. 人参も小さくいちょう切りにする
  8. 糸こんにゃくは4p程度に切り、ゆでてあくを抜く

<調理編>

  1. 鍋にだし汁をはり、貝柱を入れ、椎茸の戻し汁をあわせて火にかける
  2. 一煮立ちしたら人参、里芋、銀杏、椎茸、きくらげ、糸こんにゃくを入れて中火で10分ほど煮込む
  3. 野菜類に火が通ったことを確認したら火を弱め、醤油を入れて味を調える
  4. 最後に豆麩を入れて再度一煮立ちしたら火を止め、椀に盛り、青味のきぬさやを散らす

【Story】


 この料理は子どもの頃から季節を問わず、祭や祝い事のたびに食べていました。地元の祭「俵引き」の時も、正月や親戚の結婚式の時も、僕の入学式や卒業式の日も、お盆の時期に地元で迎えた成人式の日も、この「こづゆ」が食卓の中心にありました。山村地帯ということで、保存のきく乾物と身近な野菜が主役。下ごしらえが面倒で、自炊メニューにはなかなか登場しないのですが、ときどき無性に食べたくなります。

  同じ会津でもベースの味が会津若松地方では塩、北会津地方では醤油と微妙に異なり、さらに家々での工夫もあります。祖母から母へ受け継がれてきたわが家の味。「将来のお嫁さんにもぜひ覚えてほしい」と、気の早い母は今から手ぐすね引いて(?)待っているようです。(西田さん談)

(2006年5月11日掲載)

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First drafted 2006 May 11.