とっておきの話

ダンベル体操が北京オリンピック大会開会式に登場!?


スポーツ科学学術院教授 鈴木 正成

  ダンベル体操がひろまったが、もともとは1983年9月30日まで90kg超もあった小生のデブを減量・維持していくために開発したダイエット用体操である。体のたんぱく質合成を高め、とくに筋肉を増量・活性化すれば基礎代謝が増大し、24時間エネルギー消費の大きい体となって、寝ながらやせられるダイエットが可能になるという理論に基づく。1日15分で済むこの体操は、23年間75kgを維持する理論通りの威力を発揮中。

  さて、ダンベル体操が1993年ころから新聞や雑誌などで紹介されるようになり、とくに94年と95年にNHKテレビ番組「おしゃれ工房」で取り上げられて全国に普及し、さらに中国吉林体育学院の体操の教授を父親にもつ留学生を介して1995年に中国に紹介された。 そのころ中国はオリンピック大会(2000年)招致に失敗し、全国の体育大学に対して競技スポーツよりも人民の健身を重視する教学改革を求めていた。さっそく吉林体育学院はダンベル体操(亜鈴体操)を必須教科とし、長春市を中心に小・中学校にラジオ亜鈴操を導入、中老人対象に健身操として公園での早朝亜鈴操を定着させた(400グラムの木製亜鈴を使用)。その活動は高く評価されて教学改革全国二等賞を受賞した。さらに、1997年に創設された幼児基本体操促進委員会によって亜鈴操は肥満防止、健康づくり、体力づくりを目標に基本体操として採用された。かくして90グラムの赤ペンキを塗った木製亜鈴を握り締めての約7分間のきびきびした体操が、全国650の幼稚園・120万人の園児によって毎日午前中に実践されるようになったのだ。

  毎年子供の日のころに開催される幼稚園児の全国体操競技会最終日、天安門広場での園児1000人による亜鈴操表演大会は、まさに壮観! 実は、この幼稚園児の亜鈴操を2008年北京オリンピック大会開会式のプログラムに組み入れて世界に発信する夢を実現できないかと、目下、中国オリンピック委員会委員に相談中である。今年11月下旬に北京で段副委員長と面談する折に一押ししてみたい。


北京天安門広場で行われた幼児基本体操表演大会
北京天安門広場で行われた幼児基本体操表演大会
1997年5月31日撮影

(2005年10月27日掲載)

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First drafted 2005 October 27.