進路選択物語

企業を選択する軸


人間科学部4年※  磯部 春菜
進路:就職(株式会社リクルート)

 私にとって社会人として働くことは、これまで自分を育ててくれた両親、そして不自由することなく生活させてくれた社会への恩返しだと考えていた。だから、就職することに対しての迷いはなかった。そして就職先は、これまで生きてきた場所のように、尊敬して一緒に働きたいと思えるような人がいて成長できる環境、つまり自分の考えを取り入れてくれる自由がある企業を選ぼうと思った。

  いざ就職活動を始めてみると、この条件に当てはまる企業を選択する難しさを痛感した。例えば業種や業界といった枠組みを意識することがなかったことで、幅広く企業を見渡すことができた半面、特定の企業に志望を絞り込むことが難しかった。そこで私は、金融、メーカー、サービスなどの業界に関わらず、興味の持った企業のセミナーや説明会にはできるだけ足を運んだ。そこでさまざまな企業の社風を感じ取り、出会った社員の方々とお話しすることで、自分にぴったりの企業を見つけようと心がけた。

  活動を進めると、「女性の視点を活かすことができる」化粧品を扱う企業に魅力を感じつつも、「化粧品という商品そのもの」に興味が薄いことに気付いたり、「ゼミのコミュニケーション研究を活かせる」通信事業を主要とする企業に魅力を感じつつも、「ITスキルの獲得」に全く関心を持てない自分を発見したりした。一つの企業といっても、私の想像以上にたくさんの面を持っていたのだ。そしてより多くの視点から見れば見るほど、自分に合っているかを判断する要素が増え、業界や業種といった括りがなくても企業を絞れるようになった。

  自分の基準で就職活動をしてきたから、4月から働く企業に満足している。そして、現在就職活動中の方にも、どうか自分の軸を大切にしてほしいと思う。入社後、何が待ち受けているか、今はまだ分からない。しかし、自分の責任で選んだ場所で一生懸命に働くことで、両親や社会に恩返しをしていきたい。

  ※筆者は2005年3月に卒業。卒業前に原稿を執筆した。


キャリアアドバイザーの仲間とともに
▲キャリアアドバイザーの仲間とともに(前列右から2人目が筆者)

(2005年5月26日掲載)

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First drafted 2005 May 26.