ぴーぷる

大学院に通いながら複数企業の経営に携わる起業家
 尾関 茂雄さん



おぜき・しげお
 1974年生まれ。アジア太平洋研究科修士課程2年。大江健研究室所属。専修大学卒業後、(株)サイバーエージェント、(株)ネットエイジグループを経て、1999年、(株)アクシブドットコムを創業。2003年、本学入学と同時期に同社の持ち株を売却、事業を譲る。現在、アパレル販売を中心としたインターネット事業を行う(株)Zeel等、3つの会社を経営。
【URL】
http://www.zeel.co.jp
http://www.e-birth.jp

 今も多くの若手起業家を生むIT業界。その草分け的存在の1人であり、現在も、複数企業の経営を担う。人一倍高いテンションで、バリバリ仕事しそうなタイプ…かと思いきや、「お気楽が極楽」、「今までほとんど受け身で来ましたね」などなど、独特の“ゆるさ”を漂わす。

 ネットバブル前夜、多数のIT起業家と知り合い、自らも「薦められて」起業し、成功を収めた。だが、間もなく安定した事業を譲り渡す。「その事業に飽きちゃったんです。会社を設立しただけで、トップに居座り続け、お金を得ることが自堕落にも感じましたし、格好悪いですから」。先のプランは全く持っていなかった。

 持ち株売却で多額の資産を得たが、次に選んだ道もやはり起業。「人間って社会的満足をどうしても求めるんですよね」。大学院の友人と会社を設立後、すぐに複数企業の経営者に。社会でまだ実現されていないサービスを創り出す、その過程に醍醐味を感じる。業種のこだわりはなく、軌道に乗せた事業の拡大には、驚くほど興味がない。「成功例のないことをやりたがる人って少ないんです。僕はその最初の設計図作りに特化して、そこからはそれを得意とする人に任せたい。その方が社会的な価値も増えます」

 「起業のアイデアって、結局はさまざまな事象の組み合わせ。固定観念に縛られずに考えれば、チャンスはまだまだたくさんある。第一、皆と同じことしてたら差別化がしんどいじゃないですか。僕は怠け者だけど、欲は大きいからそんなアイデアにいつも考えをめぐらしてますね」

 起業を仰々しく考えてはいない。まず行動、そこから学んでいく方が断然早いと、実行の重要性を説く。「それに大きな波に乗るには陸の上ではなく海に出て待っていないと遅いんです。でもね、学部生のうちは飽きるほど遊んだ方が良いですよ〜。その方が社会に出てからも面白い人になれます」。今後、このように既存の組織に属さず活動する若者は増加していくだろう。そういう社会に私たちは生きている。

(2005年5月19日掲載)

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First drafted 2005 May 19.