学び ふたたび |
社会福祉士を目指して第二文学部4年 石田 好子
大学卒業後、学生時代の音楽好きが高じて音楽関連の会社へ入社。その後、キャリアアップを図るため、同業界内で2回の転職を経験。主に音楽制作に携わり、会社の業績アップに多少なりとも貢献してきた。しかし、音楽が好きであるがゆえに、アーティストと会社との板挟みに遭い、次第に仕事に対する疑念がわいてきた。「このままでは、自分の将来を具体的に描けない」。思い切って退社を決意した。 退社後の3カ月間ほどはスポーツジム通いや旅行などで充電を図った。そんな折、2001年夏、ニューヨーク旅行から帰国した1週間後に「9・11同時多発テロ」が起きた。世界観や人生観が覆るほどの衝撃の中、「今できることは今やっておこう」という思いが募った。物理的な世界から人と人とがふれあう世界に自分の関心が移った。時期を同じくして、以前から関心があったホームヘルパー無料講座をハローワークで偶然見つけた。講師陣に魅了され、90分1コマの授業が苦痛でなかった。そんなことから、次第に本格的な勉強への意欲がわいてきた。転職、退社、同時多発テロが引き金となった価値観の転換、ホームヘルパー講座との出会い、いずれも運命的なものであったのかもしれない。 勉強への意欲は衰えず、3カ月後にはホームヘルパーの資格を取得。さらに、介護体験を通じて次第に関心が「福祉」へと広がっていった。「社会福祉士」を目指し、働きながらでも学べる大学への進学を決意。思い立ってからわずか2カ月のうちに出願、受験、合格。夫の了解は合格後に取り付けた。幸い、早稲田大学は自宅からも近く、働きながら夜間でも学べるといった抜群の環境であった。 入学後は、昼間はホームヘルパーの仕事をこなし、夕方から授業を受けるといった多忙な日々。レポートなどの作成は社会人経験が役立つが、やはり昔の学生時代とは違い、暗記ものには苦しめられる。福祉には、カウンセリングなどの心理学的知識が今後は不可欠と考え、認定心理士の必修科目も履修した。特に、そのための心理学の授業は、実験の翌週にレポート提出を求められる非常にハードな講座であるが、一番面白い授業でもある。将来は大学院に進学し、現場経験と理論を兼ね備えた立場から福祉の問題に取り組みたい。 忙しい中での唯一の息抜きはビーズを使った創作活動。指輪やペンダントなどを2時間ほどで作りあげた後の達成感がたまらない。最近は、自由な時間がある一般の大学生がうらやましく、時間の大切さを痛感する日々。早大生には、4年間を有意義に過ごし、頑張ってもらいたい。 (2005年5月12日掲載) Copyright (C) 2005 Student Affairs Division, WASEDA University. All rights reserved.First drafted 2005 May 12. |