現場レポート |
忘れられない笑顔と言葉
|
![]()
支援センターの前でWAVOC(平山郁夫記念ボランティアセンター)スタッフの赤松さんとともに(左が筆者)
|
![]()
除灰作業の様子
|
3月5日から12日まで、三宅島島民帰島支援ボランティアに参加した。三宅島の島民の方々は、2000年9月から今年2月の全島避難指示解除まで、4年半の長期にわたり島外避難を余儀なくされてきた。島民の方々の安全な帰島と安全な生活再建をサポートするために、2月1日より帰島支援ボランティア事業の活動が始まった。
主な活動の内容は、積もった火山灰の除去、雑草などの草刈、廃家財の搬出、島民の方々との交流である。当初、必死に多くの作業をすることが島民の方々の力になると考えていた。しかし、島民の方々が求めているのは、作業の規模の大きさや作業の効率性ではなく、三宅島の復興を共に支え、成し遂げていこうと思ってくれるわれわれの存在そのものであるのだと徐々に気付かされた。作業を効率よく進めることよりも、島民の方といろいろなことを話しながら、少しずつでも一緒に生活を立て直していこうとすることが大切なのだと思った。
ボランティアに参加した期間を通して、島民の方々が笑顔で明るくしていらっしゃることがとても印象的だった。4年半前から時間が止まってしまった家の様子や廃家財の山を目の当たりにして、自分たちは噴火の事実を重く暗く捉えてしまっていた。しかし、島民の方々は噴火自体を三宅島の自然と共存していく上で起こり得る出来事と考え、噴火を乗り越え、今後も三宅島の自然と共に、これからの時間を明るいものにしていこうとされていた。噴火当時の話、避難生活の話、三宅島の自然の話、明るくいろいろな話をしてくれる島民の方々に、ボランティアとして駆けつけた自分たちの方が励まされ元気を頂いていた。
三宅島では前回起きた1983年の噴火の時よりも、島民の方々の高齢化が進んでいる。今回の噴火が原因で島に戻らない決断をした人も少なくないそうだ。それでも三宅島が好きで、この島でこれからも生きていこうとする人がいる。そんな方々を支えたい、一緒に復興のために行動していきたいと思ってくれる人がこれからも出てきてくれることを願っている。
この三宅島島民帰島支援ボランティアは7月まで続く。島では5月からは観光事業が再開される予定である。今回のボランティアを通じて得た出会いを大切に、また三宅島に行きたいと思う。
(2005年4月28日掲載)
Copyright (C) 2005 Student Affairs Division, WASEDA University. All rights reserved.