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昭和池田賞受賞! 新しい教育環境を模索して
 苫野 一徳さん


苫野 一徳さん
とまの・いっとく
1980年兵庫県生まれ。私立関西学院高等部出身。教育学部卒業後、大学院教育学研究科修士課程修了。同博士後期課程1年。藤井千春ゼミ所属。趣味はギター演奏、スポーツ全般。学部生の時に小学生対象国際文化交流サークル「早稲田ドーナッツ」を立ち上げる。

 (財)昭和池田記念財団が学生の育英のために毎年募集する昭和池田賞。今回、審査員の全員一致で最優秀賞を受賞した苫野さんは「新しい教育環境の夢へ」という題で、理想とする「異文化異世代コミュニティスクール」の構想を論じた。

 「皆が同じでなくてはならない現在の学校に違和感があり、国、世代、言葉、文化、民族、宗教の違いを超えて感動を共有できる場があればいいと思いました。実際に、幼稚園と老人ホームとの複合施設は相互作用が確認されています。さらに発展させ、ダイナミックな教育環境を目指したい」。ドイツ人の幼馴染みと、今も変わらずつきあえる親友になれたこと、「早稲田ドーナッツ」(通称、ワセド)で国籍など関係なく分かり合えた経験が苫野さんの教育の理想を支える。

 「小学生、留学生、大学生を繋ぐサークルを無我夢中で続けてきました。引退の時に後輩が『ワセドを作ってくれてありがとう』って言ってくれた時には、ヤバイくらい泣きました」。一見硬派な印象だが、驚くほど感受性が豊か。笑い出したら止まらないし、人が大好きだから挨拶代わり(?)に「愛してる!」と言っていたことも。「そのせいで、台湾籍の男友達が高田馬場のホームで『一徳アイシテール!!』って。さすがに恥ずかしいのでもう使うのやめようって思いました(笑)」

 「韓国の友人は遠慮なく僕の部屋の冷蔵庫を開けます。最初は面食らったけど恩を倍くらいにして返す礼儀正しさもあり、大好きです。留学生は日本の友人が欲しくてもなかなかできる場所がないと悩んでいます。接点を持てれば、あとは苦楽を共にすることで国を超えて分かりあえると信じています。『日本人と家族のように仲良くなれるなんて』と感動して帰国する友人もいるんですよ。皆違うから楽しい。僕にはそれが魅力的ですね」

 博士課程で教育を学び「異文化異世代コミュニティスクール」構想をより具体的な形にしたいと考える。「テーマは人類愛!」。人懐っこい笑顔が、まったく新しい教育環境を作りだすかもしれない。こんな学校があったら行ってみたい!!

(2004年10月14日掲載)

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First drafted 2004 October 14.