研究室探訪

研究対象は環境に応じて
 西早稲田キャンパス4号館4階 政治経済学部 長谷川眞理子研究室


グリーンが公共スペースに侵入中?! 動物が食べる植物も研究対象だ。
グリーンが公共スペースに侵入中?! 動物が食べる植物も研究対象だ。
オーストリアで出土した約3万年前のヴィーナス像。「何を考えて作ったのか。当時の人の心を類推する材料です」
オーストリアで出土した約3万年前のヴィーナス像。「何を考えて作ったのか。当時の人の心を類推する材料です」
手前から、ホモサピエンス(現代)、ホモエルガスタ(約190万年前)、アウストラロピテクスの7歳児(約400万年前)の頭蓋骨のレプリカ。
手前から、ホモサピエンス(現代)、ホモエルガスタ(約190万年前)、アウストラロピテクスの7歳児(約400万年前)の頭蓋骨のレプリカ。
グリーンが公共スペースに侵入中?! 動物が食べる植物も研究対象だ。
グリーンが公共スペースに侵入中?! 動物が食べる植物も研究対象だ。

 「これはホモサピエンス、これはホモエルガスタ、これはアウストラロピテクスの7歳くらいの子供。きれいでしょ!」

 箱から次々に取り出されるのは、頭蓋骨の精巧なレプリカだ。行動生態学がご専門の長谷川眞理子教授。「骨」は直接の専門ではないが、学生にはインパクトがあると、授業で積極的に使っている。

 もともとは、理学部で人類学を専攻。アフリカのチンパンジーからイギリスの鹿まで、世界各地でフィールドワークをやってきた。学生時代は人体解剖もやった。「だから、骨とかそういうもの好きなんです。こういうの、かわいくて」

 最近は化石にも興味の幅が広がった。「これはわたくしの力作よ! 自分で磨いたの」と手にとって見せてくださったのは、なんと5億年前のウミユリの化石! オープン教育センターの授業で出かけたグランドキャニオンで採取してきたものだ。生態学・進化学・地質学の3分野からグランドキャニオンの自然にアプローチするこの授業で、地質学の先生の影響を受け、関心を持つようになった。

 現在の研究テーマは戦後日本の殺人について。「研究だけしていればよかった」助手から教員になり、戸外で生態学の研究をする時間がなくなったことによる方向転換だ。人間の感情はどのように働くのか? 感情が最も激しく表れる殺人はどのような条件下で引き起こされるのか? 今は統計資料から人間心理を探求している。「これが実におもしろい!」

 環境に合わせて研究対象を選択されてきた長谷川先生。まるでご自身が進化されているようだ。ご専門はもちろん、先生ご自身にも学ぶことがいっぱい! 研究室は、先生の歴史と宝物がたっぷりつまったプチ博物館のようだ!

(2004年6月10日掲載)

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First drafted 2004 June 10.