研究室探訪
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研究室 兼 お茶室〜お茶の香り漂う別空間〜
 西早稲田キャンパス14号館10階
   社会科学部 トーマス J.コーガン研究室

「中国と日本のお茶の文化を知らない人が多いのは残念ですね」と、学生のためにお茶会も開く
「中国と日本のお茶の文化を知らない人が多いのは残念ですね」と、学生のためにお茶会も開く。

ハワイ大学大学院での博士論文をもとにした『曾我物語』の英訳本

お気に入りの宜興ポットたち。「紫砂の自然な感じが好きです」

整頓された書棚には、いくつかの東洋的な作品がさりげなく飾られている。
 「お待ちしていました。どうぞお入りください」。研究室の机の上には、本格的な中国茶のセット。「中国茶は6種類。緑茶、白茶、黄茶、青茶(ウーロン)、紅茶、黒茶(プーアール)。まず、白茶からいきましょう」。お茶をたてる馴れた手つき。コーガン先生は、中国茶をたしなむ趣味人だ。その腕前は、数年前、中国茶の本場、香港で Tea Master から直接手ほどきを受けたという本格派。よく香港に茶器やお茶を買いに出かける。

 先生と東洋との出会いは、大学時代に遡る。「何か違うこと」をと思い、中国語を始めた。そして、進学先のハワイ大学大学院で、日本文化に興味を持ち、京都教育大学へ留学。「日本の温泉が好き。お茶の習慣が残っているのもいいですね。日本庭園もいい。京都は出かける度に好きになって、不思議と飽きません」

 研究テーマは「西洋人のアジア観」。来日して20年余。今ではすっかり「東洋人」の先生の研究内容は、歴史上、東洋が西洋にどのように紹介され、その影響がどのように残っているか。アメリカやイギリスで、当時の文献を入手し研究する。

 「もう1杯、冒険しますか?」いたずらっぽく笑う。挑戦するのはプーアール茶。「これは寝かせば寝かすほど価値が出る。ワインと同じ。ヴィンテージなんです」。お茶ごとにポットと茶碗を変える憎いばかりの心遣い。すでに何杯のお茶をいただいているだろう。外の喧騒をよそに、優美な「お茶室」と化したコーガン研究室。ゆったりとやさしい時間が流れる西洋と東洋の文化の交じり合う別空間だ。

(2003年7月10日掲載)

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