ぴーぷる
| TOP PAGE  | ぴーぷる  |

第3回 俳句界新人賞・奨励賞を受賞した
高柳 克弘さん

高柳 克弘さん
たかやなぎ・かつひろ
1980年7月1日生まれ。静岡県立浜松北高等学校卒業。第一文学部ロシア文学専修4年。
 俳句に傾倒したのは、大学入学後。サークル選びのときに、寺山修司好きの友人に誘われて、寺山修司の原点は、俳句研究会だからと入会したのがそもそもの始まり。

 入ってすぐ、句会の指導する先生が「すごい! これは寺山修司の再来では!、と、きっとサークルを辞めないようにオーバーに誉めてくれたんです」。これを契機に、俳句作りに没頭。「俳句の魅力は、うまく表現できたときの快感と、時を選ばずに作れること。落ち込んだときは、俳句をひねることで心が落ち着きます」。俳句以外のことはどうでもよくなる"俳魔"にとりつかれることも。「今春、『俳句界』の審査員に今はもっと広く勉強しないと裾野が広がらない、と助言されました」

  「病床で詠んだ句が有名な石田波郷(はきょう)が好きです。死の病で詠んだ精神力に惹かれます」。波郷が活躍した戦後は、10代、20代の若者が俳句の世界で活躍した。「俳句というと古風で年配者のたしなみ、というイメージが一般的でしょうが、そういうのが納得できません」。若い世代にも俳句を広めたいという野心がある。「おこがましいですが、そのためには、自分や仲間が実作で示していく。作品を読んでおもしろいなぁと思ってくれたら、それに勝るものはないと思います」

   「俳句では『わび・さび』はもちろん大切ですが、もっと幅広いところから題材をとってもいいと思います。お寺、神社、田舎の景観、だけではなく、私は都会に住んでいるので都会の生活から、恋愛、哲学、人生など若いときに感じるいろんなことについて詠みたい」。目指すのは「不易流行」。「自然を詠んでも、現代の新規な題材を詠んでも、上っ面じゃなく深い感動を与えないとダメ。俳句は、短いから難しいんです」

 この賞を受賞後、波郷の弟子である先生が主催する俳句結社に入会。卒業後は、大学院に進学し、近世文学を専攻することが決まっている。実学をしっかり勉強してほしいという父とは折り合いが悪い。それでも高柳さんの「俳句まみれの生活」は続く。

| TOP PAGE  | ぴーぷる  |