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新たな時代の産業創出へ〜研究の拠点・研究開発センターオープン

早稲田大学研究開発センター
 戦争や不景気、高齢化や環境問題等、あまたある課題に対し、「この先、どうなるの?」「僕らは何をすれば…」と、不透明な時代に不安を感じる人も少なくない。人類の叡智を結集し、その答えを追求、社会に還元することこそ研究の使命。そして、それはまた、早稲田大学が社会に求められる役割でもある。政治、経済、法律、ビジネス、バイオ、ロボット、IT技術、教育、心理等々、解明しなければならない問題はあまりにも多い。
 そして、時代と連動した研究は、社会が必要とする人材を育てる。今、「何を学べば将来役に立つんだろう?」「学問は資格と違って道標が分からなくて不安」と悩んでいる人も、新たな発想で時代を創り、社会を支える研究の成果を授業で実感できたら、学問が将来に"役立つ"と確信が持てるはず。
 もちろん、今までの早稲田の研究もそれぞれの時代で貢献を続けてきた。しかし、本学は21世紀に向けてより強力に、その力を推進する体制を整えている。その一大拠点としてオープンするのが研究開発センター。12月初めの開設発表会に先立ち、その概要を取材した。


◆早稲田魂ここにあり――目指せ! ベンチャースピリットの発信地ワセダ・バレー
 今、社会を変える起爆剤として期待されているのがベンチャーによる新産業の創出。本学では、アジア太平洋研究科やオープン教育センターのプログラム、アントレプレヌール研究会、Zaiya.comなど早稲田発のベンチャー企業を生み出そうという教育活動がかねてより盛んである。そこに、さらに大学として強力なバックアップ体制を整え、世界に広がるベンチャー企業を育成・支援するために、「早稲田大学インキュベーション推進プロジェクト」がスタートした。
 それが、研究開発センターの一つの顔であるインキュベーション施設。学生・教職員や早稲田大学関係者のベンチャー起業家に対し、施設を貸与するだけでなく、セミナーや各種教育プログラムの開催、ビジネス展開の指導や経営支援など、早稲田で生まれたベンチャースピリッツの卵が孵化するにはもってこいの環境。既に第一次の入居を開始し、まもなく第二次入居者が発表される。自由闊達、かつ、実践的な、まさに早稲田魂が燃え上がる格好の場所になるに違いない。
 早稲田発ベンチャーが日本の不景気を吹き飛ばし、そして世界人類の未来に貢献するために、起業家精神に溢れる者同士が、互いに切磋琢磨する。そんな刺激的な環境が、生み出されつつあるのだ!

◆早稲田から世界へ――時代を創出する研究の拠点・プロジェクト研究所とCOE
 一方、研究開発センターはもう一つの顔、新時代に向けた研究の拠点としての役割も荷う。
 プロジェクト研究所は、加速度的に変容する社会的な課題に対し、多様かつ総合的に取り組む先端的研究の拠点。社会と時代のニーズをいち早くキャッチアップし、さまざまな学問領域からの多面的なアプローチを通じて、人類社会の発展と福祉に寄与することを目的としている。
 ここには、学部や学問分野等の枠を越えて、広くは海外とも連携をとりつつ、人類の課題に果敢に挑戦する多彩な研究が綺羅星のごとく存在する。12月1日には新たに14のプロジェクト研究所が誕生し、合計で92の研究所が活発な研究活動を展開することとなる。なお、本施設においては、「都市・地域研究所」「現代中国総合研究所」をはじめとする、9研究所が展開中! 全研究所の詳細はホームページに随時公開しているので、ぜひ見てほしい。これほどまでに多様な研究が、と瞠目するに違いない。
 また、独創性豊かな世界の最先端の学術研究を推進する卓越した研究拠点として認められた研究拠点、センター・オブ・エクセレンス(COE)も、この場所に開設する。敷地最奥が「COE(分子ナノ工学研究施設棟)ハイテク・リサーチ・センターナノテク棟」。ナノテクノロジーは、「人間のいのちと暮らしの質を高める」ために世界的に注目されている技術。その、日本における中核的研究拠点として私学で唯一選ばれたのが、早稲田大学COEなのだ。
 さらに、研究開発センターでは、循環型環境等技術センターによる「廃棄物をゼオライト化する実用技術開発とその環境保全利用プロジェクト」や持続的未来研究所「循環型社会に向けた総合的技術開発」、オープン・リサーチ・センター等、産学官連携の研究・人材育成、研究公開も展開されている。これらの研究は、文理幅広い分野の研究者と産業界、官界等が協力し、新時代にふさわしい技術・人材を生み出すために行われているものだ。
 プロジェクト研究所とCOEで行われる各種研究が起爆剤となって、社会を変える。今、着々とその準備が整えられている。

◆21世紀に貢献する研究と産業の創出を目指して――バックアップ体制もバッチリ
 21世紀を創る研究と産業の創出。そのバックアップ体制はハードだけではない。さまざまな支援体制が構築されている。研究開発センターには正門入って左手に「総合事務所」がある。そこには次の3つの窓口があり、研究と社会をダイレクトに繋ぐ役割を果たしている。
「学外連携推進室」…産学官連携活動への総合的・広域的な支援を行う。
「知的財産センター」…研究成果の社会還元と学内のビジネスインキュベーション活動、知的財産に関する研究教育活動等を支援する技術移転機関(TLO)
「インキュベーション推進プロジェクト室」…起業家を志す学生・教職員・学外早稲田大学関係者のベンチャー企業の立ち上げ、育成を支援する。
 つまり、研究開発センターは研究の拠点であると同時に、新産業創出発信基地でもある。これらソフト・ハードの両面にわたるサポート体制があるからこそ、研究者たちは果敢に時代に挑戦することができるのだ!
 そして早稲田から最先端の研究を全世界へ発信する基地局となる研究開発センターは、その資金面をはじめとして、広く社会全体によって支えられている。これからの時代、研究は象牙の塔にこもったものではない。社会と手に手を取り合い、また刺激し合ってこそ、時代を開拓する研究が成し遂げられるのだ。
 「21世紀という時代をどう切り開くのか?」。この大きな問いの答えを探す壮大なプロジェクト。早稲田の杜に集う者なら、誰でも来たれ! その答えを、皆で一緒に探しに行こうではないか!

■総合研究機構・プロジェクト研究所
【URL】http://www.waseda.jp/kikou/
■COE
【URL】http://www.coe.waseda.ac.jp/index-j.html
■インキュベーション推進プロジェクト室
【URL】http://www.waseda.jp/incubation/index.html
■学外連携推進室
【URL】http://www.waseda.jp/gakugai/
■知的財産センター
【URL】http://www.waseda.jp/gakugai/tlo1.html
早稲田大学インキュベーション事業 支援体制




(2001年11月29日掲載)

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