
「スポーツを見る」。その行為は多くの場合、メディアを通じて実現されます。テレビ、新聞、インターネット…。実際に会場に行かなくても、それらの媒体が経過や結果を伝えてくれます。このように、私たちは常日頃からメディアが提供するスポーツに親しんできました。
当たり前のように存在しているそれらの情報ですが、はたして生のままのスポーツを切り取ったものといえるでしょうか?
多かれ少なかれ、メディアは物事を歪ませます。なぜ男性と女性で取り上げられる時間や回数が違うのか? なぜ日本人選手は細かなプレーが得意で、外国人選手はパワーがあるとイメージしてしまうのか? この講義ではつい見落とされがちなそのような事象を取り上げ、メディアがスポーツに与える影響とはどういったものか、そしてスポーツが私たちにどう伝えられているのかを分析していきます。

この講義の担当であるリー・トンプソン教授は、流暢な日本語に小粋なアメリカンジョークを交えつつ、色々なテーマからスポーツとメディアの関係について掘り下げていきます。どこかで感じたような違和感、疑問が明らかにされていく過程はとても面白いものです。
メディアに感心のある人はもちろんですが、そうでない人にもこの講義は役立つものです。今日、ほとんどの人にとってメディアとの係わり合いは避けて通ることのできない問題です。メディアを疑うという一つの視野を、スポーツという馴染みやすい観点から学ぶことができるいい機会になるはずです。
与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、吟味し、判断する。その手がかりを作ってくれる授業です。
2008.05.30 update