第66回スポーツサイエンス研究会
下記の要項で講演会を開催いたします。お誘い合わせの上、ふるってご参加下さい。
日時:2009年5月19日(火) 17時〜18時
場所:早稲田大学所沢キャンパス 100号館第1会議室
■演者1:
李 恩兒 先生(早稲田大学スポーツ科学学術院・助手)
■演題1:
特定健診・保健指導の認知度の変化に影響を及ぼすメディアの検討
【目的】 特定健診・保健指導の認知度の経時変化と、認知度の変化に影響を及ぼすメディアの参考状況を明らかにし、健康情報を伝達するための有効なプロ
モーション方策について検討した。
【方法】 40-59歳の社会調査モニターを対象として、2007年11月 (T1)および2008年12月(T2) にWeb調査を実施し、525名を解析対象とした。なお、認知度に影響を及ぼしたメディ
アに関しては、2007年度の非認知群を対象(274名)に分析を行った。統計解析は、経時 変化に関しては、Wilcoxonの符号化付き順位検定、人口統計学的変数およびメディア参考有無に関しては、ロジスティック回帰分析、参考メディアの平均数の比較は、t検定を行った。
【結果】T2(77.3%)の特定健診・保健指導の認知度は、T1(47.8%)と比較し、有意に高かった(z=-10.7,p<.001)。T1で非認知群(274名)において、人口統計学変数としては、「女性」(OR=2.92,
95%CI=1.05-8.14)、メディアの参考有無については、「病院・薬局のパンフレット」(OR=2.44, 95%CI=1.14-5.24)を参考にしていることが、T2の認知を有意に予測していた。なお、参考メディアの平均数は、非認知群は4.1±3.4個、認知群は6.1±3.1個であり、認知群の方が参考にしているメディアの数が有意に多かった(t(272)=4.824,p<.001)。
【結論】 今後、健康情報を伝達するためのメディアの有効なプロモーション方法について考える必要がある。
■演者2:
稲葉 佳奈子 先生(早稲田大学スポーツ科学学術院・助手)
■演題2:
わが国の女子体育教師と教材としてのダンスをめぐるポリティクス
スポーツ・フェミニズムの文脈では、スポーツとは、男性を基準に――つまり、男性の平均的な身体的特性が有利にはたらくようなかたちで――制度化され、男性を中心に組織化されてきた文化であり、スポーツ実践を通じたマスキュリニティの獲得を称揚する文化でもある。また、学校体育は、男性中心のスポーツ文化が教育の領域に移入されたものとみなされる。そうした共通認識もとで、これまで多くの場合、ジェンダーの視点をもった「啓蒙」や「教育」によるスポーツ文化の変革が主張されてきた。
先行する上記の議論に対する批判的検討をふまえ、本報告では、わが国の「体育教師社会」における女子体育教師のアイデンティティ・ポリティクスについて論じる。なかでもとくに、体育教材としてのダンスをめぐって、「体育的価
値」という側面からどのような言説実践が展開されたのかという点に注目し、その政治性について考察す る。この議論は、「スポーツや体育の男性中心主義を変革する」という意味でのスポーツ・フェミニズムの政治的困難あるいは不可能性の提示であると同時に、スポーツや体育と性をめぐる議論のオルタナティヴを模索することにつながるものでもある。
所沢地区の研究者の情報交換の場の一つとして、この会を定期的に開催いたします。講演者として適当な方がおられましたら、学内・学外、自薦・他薦問わず是非御推薦下さい。
スポーツサイエンス研究会世話人
彼末 一之
早稲田大学 スポーツ科学学術院
〒359-1192
埼玉県所沢市三ケ島2-579-15
Tel & Fax:04-2947-6751
E-mail:kanosue@waseda.jp
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