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シリーズ・放送人インタビュー2011 <第4回>北代博氏

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 北代氏は1930年高知市生まれ。美学を学びに上京し、1950年早稲田大学に入学。グリークラブでの活動に打ち込む。従兄と行った「N響アワー」の生のスタジオ公開放送で、プロデューサーの存在を知ることになる。それをきっかけにラジオ東京に応募、第二期生として入社する。ラジオ最盛期の時代で「雑用係り」のADとして働く。

 KRTテレビ開局に向けて、上司から声が掛り、予てから希望であったテレビの演出要員となる。早くからディレクターの仕事を任され、多忙な日々を過ごすも「テレビの発達と日本国の国力発達というのか経済の高度成長とが比例しながら上昇していく」さまを肌で感じる。氏は「私個人にとっても、テレビ創生期に立ち合い、その成長と共に在ったとは望外の喜びである。」と振り返る。

 1958年テレビ朝日の前身であるNETテレビへ移籍する。自身が尊敬する大垣三郎プロデューサーと共にNETテレビ開局に向けて邁進する。ドラマの本質、テレビ制作技術、ドラマのショーアップやエンターテイメントの必要性をKRTテレビで知り得、NETテレビで生かす事が出来て幸いであったと振り返る。

 1968年に編成部長、1975年に編成局長に就任。柔軟な編成で、スペシャル番組などで良質な番組を送り出す努力、「アクチュアルな視点で“サムシング・ニュー”なもの」が必要だという。辞めるまで10年間編成の仕事に携わる。現在のテレビについて各局番組編成の同工異曲化を懸念し、今こそテレビ界の「岐路」ではないかと述べる。

 インタビュワー
主担当:田中謙一 副担当:三重野智子   

ゼミジャーナル vol.2

ゼミジャーナル vol.1

シリーズ・記者インタビュー2010

シリーズ・放送人インタビュー2011