研究内容紹介

体内時計を同調させる食に関する研究
脳や末梢組織の体内時計は一定時刻の給餌刺激により同調することが知られている。しかしながら、食事の内容に関しては分かっていない。3大栄養素である、糖質、タンパク質、脂質の成分比を変えたり、例えばタンパク質の種類とアミノ酸を比較したりする。また、1日3食の比率を変える実験で、人の食パターンを類推する研究を行っている。
時間栄養学に関する研究
1日に与える高脂肪食の量は一定にして、マウスに朝食や夕食を与える比率を変えると、朝食を主とした二食が、夕食だけの一食に比較すると、肥満防止できることが分かった。このように食事を取る時刻が重要であることを明らかにする学問を時間栄養学といい、当研究室がこの分野をリードしている。時間栄養学的視点でより健康な食生活リズムを作る研究を行う。
時間栄養科学研究会ホームページ→http://www.chrono-nutrition.jp/
体内時計と生活習慣病
社会的時差ボケマウスや時計遺伝子変異マウスを用いて、時計の異常が、生活習慣病のリスクファクターになっていることを明らかにしていく。
体内時計と免疫機能
喘息発作が明け方に多いことや、花粉症の症状が朝方悪化することから、体内時計とアレルギー疾患に関連する。特にIgA分泌リズムとストレスに関する研究を行っている。
体内時計と腸内細菌
腸内細菌叢に日内リズムがあることが知られている。生活リズムの乱れによる腸内細菌フローラの異常と、これを改善するプレバイオティクスあるいはプロバイオティクスの開発を行っている。
体内時計とロコモティブシンドローム
骨吸収や骨形成のタイミングには体内時計が関わっているので、サルコペニアや骨粗しょう症の時間栄養学的研究を行っている。
体内時計と運動
運動を行う時間によって、骨形成促進や筋肥大に対する運動効果作用が異なるか否かについて調べる。また、運動が体内時計の位相に及ぼす効果を調べる。運動の効果的時間帯を見いだす「時間運動学」を構築する。
体内時計に作用する機能性食品と漢方薬の開発
生薬や漢方薬あるいはフラボン系化合物等のポリフェノールの時計機構に対する作用を解明。各種核内受容体PPARに作用する機能性食品の開発やアミノ酸の時計機構における役割解明。
人を対象とした研究
ヒトの社会的時差ボケや夜食症等と体内時計の関係を調べている。特にひげや毛髪一本で時計遺伝子発現の変化を観察できる手法を開発している。
SIP研究、基盤(S)研究
細胞・マウス・ヒトを対象に、時間栄養学や時間運動学の研究を外部資金で展開している、特に若齢者のリズム異常と高齢者の認知症、うつやロコモティブシンドロームに対する食品成分や運動の適切な時間・タイミングを調べる。