研究者の横顔#46 原清敬

「研究者の横顔」

研究者自らの手により、哲学やエッセイなどテーマを自由に設定し、その人物像を赤裸々に紹介する特設サイト

原 清敬(HARA, Kiyotaka)

早稲田大学 先端科学健康医療融合研究機構
生命医療工学インスティテュート 研究助手
博士(理学)

2001 東京工業大学大学院博士後期課程修了 博士(理学)取得
2001 日本学術振興会 特別研究員
2002 ERATO 吉田ATPシステムプロジェクト 博士研究員
2003 (株)協和発酵工業 博士研究員
2006 早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構 研究助手

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「祖父とテニス」

<はじめに>

 研究者の普段着Faceということで、私が普段、何をしているかといえば、いろいろ好きなことをしている。そこで、好きなものの一部を書いてみようと思う。

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<好きな生き物1―ミジンコ>

 現在、微生物の研究をやっているのも、ミジンコを顕微鏡で見たのがきっかけかもしれない。小学校の校庭のタイヤにたまった水の中で何やら小さな生き物が動いているのは、ずっと知っていたが、小学校4年生のときに、これを自作の顕微鏡で見たときの感動は忘れられない。見えないものを見えるようにすることは、科学研究の楽しさのひとつだろう。ミジンコの研究をしているジャズミュージシャンの坂田明氏のDVD「ミジンコ 静かなる宇宙」は、とても美しい映像を見ながらミジンコの魅力をたっぷりと感じることができる。

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<好きな生き物2―ウミウシ>

 数ミリから数十センチの小さな生き物。きれいなのや、派手なもの、かわいらしいのやグロテスクなものまで色や形が様々だ。ウミウシガイドブックという素晴らしい図鑑があり、これをボーっと見るのが好きだ。イチゴジャムウミウシやクレープウミウシといった自由なネーミングもいい。好きといいつつ、体験ダイビングしかやったことがないので、本物は見たことがない。

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<好きな生き物3―竹>

 竹は現在の住まいである君津に引っ越してから好きになった。周辺には竹林がたくさんある。そして、その凛とした生命力には圧倒される。特に雨が降っているときの生き生きとした姿には身震いをするほどだ。それに、竹はしなやかだ。強くて柔らかいあの感じがとても好きだ。

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<好きな本―柿の種(寺田寅彦著)>

 寺田寅彦は科学者でもあるが、随筆を多く書いている。「柿の種」は短編集というよりもちょっとした思い付きを書きとめたような、詩集でもなく、ネタ帳のようなものである。その中でも「眼は、いつでも思ったときにすぐ閉じることができるようにできている。しかし、耳のほうは、自分では自分を閉じることができないようにできている。なぜだろう。」というのがとても好きだ。研究は、言いたいことをいうのにとても時間がかかるし、聞く方も知識のある人たちに限られている。このような一節は、優れた論文よりもずっと奥深く魅力的に思うことがある。

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<好きなスポーツ―ソフトテニス>

 旧称軟式テニス。日本発祥のスポーツ。中学から大学までの10年間、熱中した。特に中・高校時代は、毎日ソフトテニスのことばかり考えていた。現在はやりたいと常に思ってはいるもののあまりできず、「ソフトテニスマガジン」を毎月読んで気を晴らしている。柔らかいボールを打つ感覚は硬式テニスとはまた違うなんとも心地の良い瞬間である。ソフトテニスは基本的にはダブルスである。ダブルスは最少人数の団体スポーツであり、2人で助け合って一喜一憂するのは、お笑いコンビや夫婦の関係にも近い。人間として成長する大事な時期に多大な時間をソフトテニスに捧げたために、仕事や日常生活における価値観や、何かを選択するときの判断基準のようなものの根底にこのソフトテニスが常に影響しているのではないかと、最近よく感じる。柔軟に、バランスよく、最適のタイミングで物事にあたりたいと常々思っている。
ところで、早稲田大学のソフトテニス部はとても強い。私が早稲田に着任したばかりの頃は、理工キャンパスの端にテニスコートがあって、息抜きにソフトテニス部の練習を見るのが楽しみのひとつでもあった。残念ながら、テニスコートは取り壊されてしまい、今は高い建物が建っている。ソフトテニス部はいったいどこで練習しているのだろうか?

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<好きな野球チーム―ライオンズ>

 小学生の時から。何で好きになったのか不明。当時、男子は皆、野球帽をかぶっていたから、好きな理由はたぶんライオンのマークがかっこいいとか、青い色がいいとか、そんなものだと思う。これまでに、球場に20試合くらい応援に行ったが、2回のサヨナラ勝ちを含め、行った試合は全部勝っているのが自慢だ。今年から埼玉西部という、なんともいただけない名前になってしまったが、次に応援に行って負けても西部ライオンズでは全勝と言い訳ができるから、いいか、と思っている。右は清原選手のサイン。以外に字が小さい。

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<好きな食べ物―米>

 お米がおいしい、と思うようになったのは、今住んでいる君津に来てから。農家を営む大家さんから収穫したお米をもらって食べたところ、これがとてもおいしかった。去年は家族で米作りにも挑戦。自分達で育てたお米で作ったおにぎりは格別だった。スーパーでも近くで育ったおいしいお米が手に入るので、炊飯器ではなく鍋で毎日炊いて食べている。ごはんがおいしいと、どんなおかずでも食事が豊かになる。やっぱり、日本人はお米でしょう。

<好きな飲み物―ポカリスエットと梅こぶ茶>

 ポカリスエットは中学で部活をやるようになってから好きになった。ポカリスエット代でいくら大塚製薬に貢献しているかわからない。昔は節約のため、粉を買って家で水に溶かして飲んでいたが、今ではそれも面倒になり、2Lのペットボトルを家と職場の冷蔵庫に常備している。梅こぶ茶は、それほど飲むわけではないが、たまにものすごく飲みたくなる。梅とこぶ、素晴らしい組み合わせだ。でも、なぜお茶に分類されているのか、いつも不思議に思う。

<好きなラーメン屋―江ぐち>

 生まれ育った東京は三鷹にあるラーメン屋。カウンター席だけの小さなお店で、注文してから、自分のラーメンができあがっていく様子をこれ以上ないという近さで見ることができる。味は、作り手によって違うし、同じつくり手でも日によって違ったりする。大盛りを頼んでいないのに多かったり、大盛りを頼んだのに並より少なかったりする。隣の人が頼んだワンタン麺のワンタンが2つくらい紛れ込んでいる時などはとても幸せな気分になれる。もちろん逆のこともある。このスリルがたまらなく、実家に帰った時は必ず足を運んでしまう。最近は若いお兄ちゃんが作っている。味以上に、江ぐちの哲学が好きなのだろう。江ぐちを舞台にした小説も出版されている。

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<好きなお笑い芸人―ほっしゃん>

 笑いの中に温かみがある気がする。他人の失敗をネタにしていても、その人に対する愛情が感じられるのがいい。たくさんの動物を家で飼っているからかもしれないと思う。

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<好きな俳優―ユースケ・サンタマリア>

 どうして好きなのかよくわからないが、なんともいい感じだと思う。演技が自然なような、大袈裟なような、アドリブのような台本通りのような、不思議な人だ。彼が出演しているもので好きなのは「花村大介」という弁護士のドラマだ。彼ほどアップに耐えられる俳優はあまりいない気がする。

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<好きな場所1―代沢>

 昔、住んでいた。下北沢と三軒茶屋の間に位置する。2つの雰囲気の違う魅力的な街へ徒歩15分でアクセス可能な便利な場所。意外に静かだし、緑道があって緑も結構多い(もちろん今住んでいる君津に較べたら格段に少ない)。一度住んだら皆なかなか出ないので、空き物件は希少。三軒茶屋の肉屋の屋上にあるバッティングセンターによく行った。高層マンションに向かって打つので音がこだまして、うまくなった気分になり気持ちがいい。住人にとったら迷惑な話だが。

<好きな場所2―マザー牧場>

 現在の住まいから車で15分ということもあって、休日に行くところに迷ったら、とりあえずマザー牧場に行く。晴れた日には、眺望がすばらしい。広大な芝生の広場で子供達と思う存分走り、後は動物を見たり、乳搾りをしたり、四季折々の花を見たり、イチゴ狩りをしたり、芋掘りをする。その後、乗り物に2つ乗り、最後にソフトクリームでしめるというのが、大体のパターン。

<好きな車―ティーノ>

 現在の我が家の車。全然売れなかったらしく、滅多に見ない。特徴は前座席がベンチシート(トラックのように座席がつながっている)で、前に3人、後ろに3人乗れる幅広の車。家族4人で前に乗り、ねこバスの曲をかけて走るのが楽しい。。

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<おわりに>

普段は、子供達と遊んでいる時間が最も長い。今日も研究を終えて帰ると、普段着の一日が始まる・・・

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