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私の横顔−中医学について
早稲田大学生命医療工学インスティテュート |
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中国では、医学部学生はドイツの流れを汲む医学を学ぶ。中医学を大学の医学教育の中で学ぶことはない。しかし、日本では入手できないような漢方薬もたくさんあり、漢方医の処方によればとてもよく効く。学生の頃の私は、よく漢方医のところに学びにいったものである。 |
早速、中医学の一端を以下にご紹介しよう。きっと気に入っていただけると思う。 さて、風邪ということについて、「黄帝内経」の中では「風論」ということで、語られている。今はなんでもかんでも風邪という一言で片付けられるが、その風邪がなぜ万病のもとと言われるか、以下に文章を引用してみよう。 |
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風、暑、湿、寒、燥の刺激は病気を起こすが、ここでは特に風(ふう)の病気について語る。 |
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風が皮膚に進入したとき、皮下にこもり、気の内外交流を阻止する |
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風の特徴は、変化が早いことである |
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風邪(ふうじゃ)に侵されると毛孔が開いたときには、ぞくぞくと寒気がする |
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毛孔が閉じたときは、むんむんと熱くなる |
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寒気が続くと、食欲がなくなってしまう |
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発熱が続くと痩せこけてしまう |
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風邪が陽明経の胃経(身体に12ある経絡のひとつ)に進入したときには、さらに経脉(経絡のみちすじ)に沿って目頭にのぼる |
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肥えた人では、風は熱に変わる。内熱が多くなると目が黄色くなる |
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痩せた人では、風は陽気(陰気に対する気)を連れて外へでるので寒く感じて涙が出る |
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風邪が衛気(身体を守る気のひとつ)にぶつかるとき、経脉(経絡のみちすじ)の流れが止まり、腫れ物ができる |
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そして、衛気の詰まるところで筋肉と皮膚が麻痺してしまう |
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長引くと栄気(身体を守る気のひとつ)にも熱が生じ、血が汚れて潰瘍が発生する |
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風が経脈に入って、なかなか退かないものを「癘風(れきふう)」という。 |
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春は「肝風」となる |
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夏は「心風」となる |
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夏の土用は、「脾風」となる |
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秋は、「肺風」となる |
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冬は、「腎風」となる |
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風が五臓六腑のツボに侵入したら、ツボを通して奥に入り臓腑を傷める。 すると、五臓六腑の風になる |
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風が虚をついて片方のツボに入ったら、片麻痺の「偏風」となる |
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風が風府(ふうふ)というツボを通して脳に侵入したら「脳風」となる |
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目の周りに侵入すると「目風」となる |
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酒を飲んだあとで風にあたったら、「漏風(ろうふう)」となる |
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髪がぬれたまま風にあたったら、「首風」となる |
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風邪が皮膚を通して腸に入ると「腸風」となる |
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風が皮膚と筋肉の間にこもると「泄風」となる |
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風は変化が早いので風の病はほおっておけば、さらに別の病気に変わっていく。(風は万病のもと) |
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次に、五臓の風病の診断法について |
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肺風は、ときどき咳をして息が短く夜には症状がひどくなる。しかし、昼間はあまり症状が現れない。見るところは、眉の上。色が白い。 |
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心風は、唇の皮が乾燥し、怒りっぽい。ひどいときは声が濁る。見るところは口。色が赤い |
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肝風は、気分が沈み、悲観がちである。ときどき怒り、異性を嫌う。見るところは、目の下。色が青い |
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脾風は、身体が重たくて食欲はない。見るところは、鼻の上。色が黄色い |
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腎風は、顔がむくみ、腰が痛く、排尿が渋い。見るところは、顔全体。色が黒い |
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胃風は、首によく汗をかく。食欲がなく痩せるのに腹部が脹らむ。冷たいものを食べるとすぐ下痢をする。冷えにあたると、症状がひどくなる |
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首風は、風の吹く前の日に激しい頭痛がするが次の日によくなる |
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漏風は、全身にいつも汗をかく。よく喘息し、喉が渇き、体力はない |
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泄風は、口の中が乾くが皮膚は常に湿っている。労働すると身体が痛くなり、寒気がする |
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いかがだろう? 風邪ひとつとってもこのような多様な分類がなされる。当然、治療法はそれぞれに対して異なる。だから、的確な治療が可能なのである。 |
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_______________________________________________________________________________________________ 参考図書: |