文部科学省の2004年度戦略的研究拠点育成プログラムを受け,建学以来,初めての本格的な医学・医療領域への進出を目指す全学的な組織として発足した,先端科学・健康医療融合研究機構は、白井総長の強力なリーダーシップのもとで大きく発展を遂げ、今や未来医療への発展の中核を担う大学組織の一つとして,内外の注目を集めているところであります。
ご周知のように、本機構のキーワードとして掲げられてきた健康医療、融合研究、産学官連携、医工連携、文理融合、人材育成、科学技術理解促進は、第4期科学技術基本政策の主軸を為すライフイノベーションの推進において欠かすことのできない要素であり、今後も他の研究機関との連携を一層密にして,益々推進していかねばなりません。
そのためには,ポストゲノム時代の環境リスクが拡がる時代にあって,疾患の遺伝要因から環境要因への視点のシフトとともに,どのようにすべての人々の豊かな生活を保証し,その健全な発育と健康寿命の延長をはかり,個人差医療を適正に推進していくべきかを考えねばなりません。また,少子高齢化社会にあって,労力軽減やヒューマンエラーの回避のためのロボット技術などにより,安心と信頼の診療福祉技術をどのように活かしていくべきかを考えていくことも重要となります。
さらに,グローバル社会と価値多元化社会にあって,交通情報通信技術をどのように使用すれば,存続する医療格差を解消させていくことができるのか、医療費高騰の時代にあっては,俯瞰的な思考力を有する国際医療人たる高度医療技術者をどのようにすれば育成できるのか、なども重要な課題であり続けています。
これらの諸課題に対し,早稲田大学自身が、確固たる戦術を連結した形で呈示し,世界に発信していく必要があります。
それを牽引する重要な仕事を白井総長の後を引き継いで担うことになり、大きな責任を感じています。私自身は微々たる力しか持ち合わせませんが、早稲田大学が,その優れた成果を生み出す研究開発システムの実現を目指し,国際的に魅力のある,卓越した教育研究拠点を創出できますよう心から願っています。引き続き本機構に対する全学の皆様の温かいご支持と,各界のご支援を何卒よろしくお願いいたします。
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