研究費・補助金等の使い方・手続き
物件の調達・管理
大学の研究費(受託研究費・寄付金等含む、以下同様)で物件を調達する際の手続、および調達された固定資産・物品の管理について、規程に沿って説明します。
(公的研究費については、研究推進部配付のマニュアルを参照してください。)
1. 調達とは
調達規程では、“売買、交換、賃借、委託その他の契約に基づき、本学が対価を支払って物件の提供を受けること”と定義されています。ただし、通常、研究費による調達は、「購入」、「修繕」、「賃借」に限られますので、以下調達という場合、これらを指すこととします。
2. 物件とは
物件とは、固定資産、物品、および役務を含めた総称です。
物品とは、固定資産とはならない用品および消耗品をいいます。
物件の分類

3. 調達の手続
物件を調達する際に必要となる書類・手続は、原則として価額によって異なります。
(1)調達の要件・(2)調達の承認・(3)契約の様式の3点が問題となりますので、これらを一覧表にして示します。
表1 物件調達の手続

- ○は当該金額を含まず、●は当該金額を含むことを示します。
- 注1. 注文一口とは、物件の内容・数量等を問わず同一業者に対する1回の注文であり、注文一口の合計金額を基にして上表の諸手続きが必要となります(1回の注文に対する請求書が複数枚にわたっても問題ありませんが、合計金額を注文一口と考えるため、物件の内容等により金額を分けて手続きを省くことはできません)。
賃借物件の調達承認手続きは下表のとおりです。
表2 賃借物件の調達承認手続き
| 調達の種別 | 物件の価額区分※ | 承認者または承認機関 |
|---|---|---|
| コンピュータ、機械器具等の賃借 | 賃借物件1件の物件価額が 1,000万円以上5,000万円未満 5,000万円以上3億円未満 3億円以上 |
担当理事 経営執行会議 理事会 |
※物件の価額とは、該当の賃借物件を購入した場合の価格です。
注文一口が150万円以上の調達の場合は、調達規程にしたがい、発注前に所属事務所を通じて見積書事前照合手続きを行ってください(詳細は所属事務所で確認してください)。
調達の要件のうち、合見積書については特別な事情により見積り合わせをすることが困難なとき、または必要がないと認められたときは、業者選定理由書※1 をもってこれにかえることができます。
物件の発注は、原則として、上表に基づき物件価格ごとの手続きがすべて完了してから行ってください。特に、調達の承認のレベルが担当理事以上の場合は、調達の承認(500万円以上は担当理事の禀議決裁、3000万円以上は会議体決定)が済むまでは、物件の売買契約の締結・発注・納品はできませんので、調達の諸手続きについては十分ご注意ください。
年度末の調達手続き(立替えで調達する場合も含む)は、予算年度内の支出とするために、調達の承認に要する日数や支払処理締切日(3月20日前後)を十分考慮のうえ早目に手続きを行ってください。
- ※1 機器等の選定理由ではなく、他社から調達できない理由および価格交渉経緯を記入してください。
「他社より安価であること」が業者選定の理由として見受けられますが、その場合は必ず合見積書を取得してください。
【調達手続きの例】
受託研究費で、520万円の実験用機械器具を購入する場合
- 1. 合見積書の取得(または業者選定理由書の準備)
- 2. 見積書事前照合の送付(見積書・合見積書または業者選定理由書、カタログの写し・図面・配置図等の関連書類を所属事務所に提出。)
合見積りは調達予定の物件の仕様や内容等について、事前に吟味したうえで競合会社(メーカー同士、代理店同士など)から取り寄せ、価格等の比較・検討・交渉を行い予算の有効活用に努めてください。 - 3. 調達禀議書の起案(所属事務所が作成)
- 4. 禀議決裁
- 5. 発注(500万円以上の場合、物品売買契約の締結、契約書は理事長名で作成)。
- 6. 納品、検収、支払処理。
必要に応じて参考資料の提出をお願いする場合があります。
(物件価格が500万円未満の場合は、上記 3~4 の手続きは必要ありません。)
大学の研究費や科学研究費補助金等の補助金により取得した物件は、すべて会計監査の対象となりますので、物件の管理に当たっては、平素から十分注意してください。
4. 機械器具・備品・標本模型・美術工芸品の管理
所定の標識(管理ラベル)を貼付し、常に所在がわかるようにしてください。標識(管理ラベル)は事務所から配布されます。
維持保全に努め、使用できるものは耐用年数を経過しても使用するよう心掛けてください。
現物寄付により受贈された場合は、所属事務所を経由して募金課へ申し出てください。
寄付手続が完了した物件は、大学の所有する物件として登録・管理することになります。
5. 用品の管理
現物寄付により受贈された場合は、機械器具・備品と同様に所属事務所を経由して募金課へ申し出てください。
6. 賃借物件の管理
大学の資産ではないため標識(資産管理ラベル)は貼付しませんが、リース業者側のラベルを貼るなどして賃借物件であることがわかるようにしてください。
賃貸借契約書・リース申込書等の書類は経理処理を行っている事務所での管理とします。
ただし、下記に該当する賃借物件は大学の資産となり、支出科目が限定されますので、該当するリースをご検討の際は所属事務所にお申し出ください。
1)所有権移転とされる場合には、次のようなものが該当します。
- 1. リース期間終了後又は中途で所有権が移転する。
- 2. リース期間終了後又は中途での割安購入選択権付きである。
- 3. 借手に特別仕様の物件である。
2)次の条件をすべて満たす場合は、資産計上されます。
- 1. 契約開始が2009年4月以降
- 2. 契約期間が1年超
- 3. 契約単価が30万円以上
- 4. 契約総額が300万円以上
7. 科研費で購入した機械器具・用品・図書の管理
科学研究費で購入した機械器具・用品・図書は、所属事務所での経理処理後、大学へ寄付されることになります。
したがって、科研費で購入した機械器具・用品・図書は、大学の所有する物件として登録・管理することになります。
8. 有形固定資産・用品の異動
調達した有形固定資産・用品を異動(廃棄、設置場所・管理者などの変更)する場合、「資産物件異動申請書」を所属事務所に提出してください。有形固定資産を廃棄する場合は、資産に貼付されている資産管理ラベルをはがして「資産物件異動申請書」に貼付してください。
- ※異動は、「資産物件異動申請書」を所属事務所に提出していただいた後に行ってください。
9. 機械器具・用品の学外使用
大学の研究費により購入した機械器具・用品は、研究室等の大学施設内に設置することが原則です。管理者、設置場所を明らかにし、無断で学外へ持ち出すことのないようお願いします。研究上の理由でやむを得ず学外へ持ち出す場合等は、必ず「資産物件借用願」を所属事務所に提出するとともに、年度始めには使用状況・管理状況等を所属事務所に報告してください。
10. 資産管理状況の確認
大学の研究費により調達した物件は、すべて大学の物件として管理されます。会計監査等の際には、購入・賃借を問わず管理状況確認のため、現物を視察に伺う場合があります。
図書の管理方法については、個人研究費Q&Aをご参照ください。
11. 支払方法
物件を調達する際、支払いは、納品後、取引先が発行する「請求書」に基づき、大学から取引先へ振込をする「業者払い」で行います。納品時には、必ず「納品書」を受け取ってください。例外として、教職員が取引先への支払いを立替した場合、教職員が取引先より受領した「領収書」に基づき、その教職員に対して振込をする「教職員払い」があります。なお、教職員が立替可能な金額は、旅費を除き1件(領収書1枚)あたり10万円未満を原則とします。
12.年度末の『納品書』・『請求書』・『立替払い領収証』の提出
最近、年度末に調達した物件等の『請求書』や『納品書』、『立替払い領収証』が、翌会計年度に繰り延べて経理処理されているケースが目立っています。「業者払い」・「教職員払い」のいずれの支払方法においても、『請求書』や『納品書』、『立替払い領収証』は、その発行日が属する会計年度(4月1日から翌年3月31日)の支出とするよう公認会計士より指導を受けていますので、年度末に物件等を調達したい場合は、所属事務所に前もって相談の上、速やかに『請求書』・『納品書』・『立替払い領収証』を所属事務所に提出し、年度内に経理処理が完結できるようご留意願います。
13. クレジットカードにより「立替払い」を行った場合の精算方法
クレジットカードを使用した「立替払い」についても、他の立替払いと同様に領収証(レシート)の元本※1 をご提出いただき精算します。
ただし、海外でクレジットカードを使用した場合は、外貨の利用金額を円に換算して精算する必要があるため、領収証(レシート)の元本に加えて、クレジットカード利用明細書のコピー※2 を合わせてご提出いただき、クレジットカード会社の為替レートにより換算された円表示の利用金額をもって精算します。
| ※1 | インターネット取引や口座振替などにより領収証(レシート)の元本を入手できなかった場合は、立替者本人が作成した立替経費精算書(大学所定用紙)を提出してください。その際、補助資料として調達物件・納品日(または取引日)・金額が確認できる以下の3点を必ず添付してください。
|
|---|---|
| ※2 |
クレジットカード利用明細書の記載項目の中に個人情報が入っている場合は、お手数ですがその部分を黒塗りするなどの方法で消去してください。ただし、クレジットカード利用者の氏名および精算しようとする取引の記載は精算に必要な最低限の情報としてご提供ください。 年度末に海外でクレジットカードを使用し、クレジットカード利用明細書の到着が翌会計年度となってしまう場合で、当該会計年度内の支出としなければならないものについては、例外として領収証(レシート)の発行日※3の前月末日の為替レート(TTS)で円換算して精算します |
| ※3 |
領収証(レシート)の元本が入手できなかった場合は、納品日(または取引日)とします。 |
14. 経理関係書式の記載内容確認
調達先から『見積書』『請書』『納品書』『請求書』『領収証』を受領する際には、下記の要件を満たしているかご確認をお願いいたします。
- 1. 宛名:「早稲田大学」の記載があること。 ※個人名は不可。
- 2. 日付:請求書・納品書・領収証の場合、予算年度と一致していること。
- 3. 調達先の所在地・社名・電話番号
- 4. 社印:納品書は省略可。
- 5. 内容:品目ごとに記入。固定資産・物品の場合、メーカー・型式・規格を明記。
- (1)1品目10万円以上の物件について
2つ以上の部分によって構成され、通常の用法によれば、それらの部分が一体として機能する場合は明細を記入。(例)PC本体とモニタ - (2)領収証の場合、但し書きの「お品代」は不可。
- (1)1品目10万円以上の物件について
【訂正について】
- 1. 数量・金額・単価の訂正は社印にて、訂正印を押印。
- 2. 上記以外の訂正は、調達先担当者印による訂正も可。

