失われた公演

ごあいさつ

このたびは、演劇博物館のオンライン展示「失われた公演――コロナ禍と演劇の記録/記憶」にお運びくださり、まことにありがとうございます。

2020年の舞台芸術界は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、大きな打撃を受けました。政府が「全国的なスポーツや文化イベント等」の自粛要請の方針を発表した2月26日以降、数多くの舞台公演が中止や延期を余儀なくされました。そして4月7日に特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出。5月25日に首都圏を含む全国で解除されるまで、数か月のあいだ、文化活動はことごとく機能を停止したといっても過言ではありません。文字どおり未曾有の事態に直面し、私どもも断腸の思いを同じくしながら、日々を送ってまいりました。

そうした状況のなかで、当館は4月来、新型コロナウイルス感染症の影響による中止・延期公演の調査および情報収集を実施し、6月18日には、HPやSNS等を通して、公演資料ご提供の呼びかけをはじめました。本展示では、当館に集積され、アーカイブとして記録に残している中止・延期公演関係資料群の一部を紹介いたします。

当館の一連の取り組みは、新型コロナウイルス感染症の影響下にある時間を演劇という視座から記録し、2020年に上演が叶わなかった公演の記録/記憶を後世に伝えることを企図しています。本来、あるはずだった時間が失われてしまったことを、どのように受けとめるのか。本展示は、公演を中止・延期せざるをえなかった人たち――つくり手のみならず、観客も含めた――の思いや声をすくい上げ、開いていく場であり、苦境に立ち向かい続けている演劇現場へのエールにもなることを願うものです。

また、本展示では、演劇を構成する重要な要素のひとつである「チラシ」にも、改めて光をあてたいと考えています。一枚のチラシが喚起するイメージ、そこに込められた作品への思いを、公演ごとに消えていってしまうチラシから感じとっていただけますと幸いです。

当館の取り組みに、多くの方々がご賛同くださり、チラシ、ポスター、台本、中止や延期の案内文、映像など数多くの資料が集積されています。それぞれ大変な状況におられるなか、ご協力くださった方々のお力で、本展示は成り立っています。末筆ながら、この場を借りて篤くお礼申し上げます。

 緊急事態宣言発出から半年の日に

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館

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謝辞

本展示の公開にあたり、多くの方々のご協力を賜りました。ここにお名前を記し、謝意を表します。(50音順、敬称略。随時更新します。)

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