オペラ/音楽劇研究所 研究成果

研究成果物(オペラ研究会の記録に移動します)

◆年度別研究報告(2015年度以降は総合研究機構ウェブサイト研究報告より転載)

2016年度研究報告
 2016年度は特に大きな成果が2つあった。1つは6月中旬~7月中旬にかけての「オペラ《ソクラテス》・プロジェクト」の開催であり、もう1つは2017年3月末の書籍『キーワードで読むオペラ/音楽劇研究ハンドブック』の上梓である。
 「オペラ《ソクラテス》・プロジェクト」は早稲田大学とイスラエル・テルアビブ大学との共同企画で、高等研究所を通じて招聘したミハル・グローバー=フリードランダー准教授を核として展開された一連の研究イベントである。教授のゲスト・レクチャー、シンポジウム、ワークショップ、エリック・サティの《ソクラテス》公演、アフター・トークという5つの公開イベントを通じ、本研究所メンバー、学生、教職員、一般参加者がオペラの歌声(ヴォイス)の演出について知見を深めた。また《ソクラテス》の上演も楽しんだ。
 『キーワードで読むオペラ/音楽劇研究ハンドブック』は研究所中心メンバーが10年来温めてきた構想を形にしたものである。特にここ数年にわたり、大量の原稿を集中的にブラッシュアップすることに努めた結果、今回の出版にいたったものである。
今後もオペラ/音楽劇の上演現場と学術的研究との両面から、本芸術ジャンルに積極的にアプローチしてゆく所存である。

2015年度研究報告
本年度も全9回の例会の場を中心に、多種多様な音楽劇についての研究情報が共有された。例会では、『オペラ/音楽劇のキーワーズ』刊行に向けた報告会、当研究所連携のオペラ研究会会員による研究発表会に加え、歌劇場の上演作品の分析についてのシンポジウムも開催された。
 研究発表会で取り扱われた題材は、メジャーな西欧のオペラとその作曲家に留まらず、オペラの舞台裏を支えてきた職人やプロデユーサーの仕事ぶり、日本ではなかなか観る機会のないアジアで創作されたオペラなど、多岐にわたっている。当研究所連携のオペラ研究会には現在も新規会員が継続的に入っている状況であり、研究発表会は今後より多角的な視点から豊富な研究題材を扱う場として活性化すると考えられる。
 秋季には当研究所では恒例となっている、埼玉県和光市のオペラ彩代表和田タカ子氏による講演も行われ、オペラ彩の稽古見学会および公演には、多数の当研究所関係者の姿が見られた。このようなオペラの現場との交流は、当研究所における学術的研究の成果を上演実践の場へと還元する、貴重な機会となるだろう。
 当研究所の活動状況やオペラ研究会会員の発表・出版活動について、HP(日本語及び英語)で常時公開するとともに、Facebook、Twitter等のSNSを通じて適時かつ積極的に告知が行われた。2016年度はイスラエルから演出家ミハル・グローバー・フリードランダー氏を迎えての来日企画もあり、こうしたインターネットによる当研究会の周知が、いっそう重要となるだろう。

2014年度研究報告
 本年度も全11回の例会を開催し、オペラを中心とした音楽劇へ多方面からアプローチした。例会は二種類からなり、一つは『オペラ/音楽劇のキーワーズ』刊行に向けた報告会、もう一つは当研究所連携のオペラ研究会会員による研究発表会である。
 研究発表会では、オペラ研究における従来の手法であるスコアや台本の分析・考察に加え、視覚を意識した研究手法が種々提示された。周知のようにオペラは「総合芸術」と称されてきたが、他方音楽と視覚的要素との関係性が学術的に論じられる機会は少なかった。こうした状況下、当研究所の発表は対象作品の作曲当時に想定された舞台進行に重点を置くものから、現代の演出家を筆頭とする視覚面の表現者達に焦点を当てたものまで多岐に渡る。
 またオペラ/音楽劇の現場との交流も積極的に行われた。例会のトピックには、現役でオペラのプロデュースを務めるオペラ研究会会員からの報告や、オペラの制作現場に関するレクチャーも含まれる。特に2014年6月の発表会では二期会歌手によるコンサートも開かれた。今後も当研究所では、オペラ研究会会員の現場と研究機関との往来を通じ、研究成果の現場への還元を図る。11月にはワークショップ「理念としての『国民音楽』19世紀―20世紀初頭のロシア・中東欧における戦略と受容」を後援した。年度最後の発表会は、前所長丸本隆法学部教授による「オペラとナショナリズム/トランスナショナリズム」をテーマとした最終講義である。
 当研究所の活動状況やオペラ研究会会員の発表・出版活動について、HP(日本語及び英語)で常時公開するとともに、Facebook、Twitter等のSNSを通じて積極的に告知が行われた。

2013年度研究報告
本年度も公開の定例研究会を9回開催した。そのほか、聖徳大学オペラ公演事業の《魔笛》上演とリンクさせた連携研究会や、イタリア在住の演出家・声楽家田口道子氏の講演会も、研究会の一環として行った。
 研究会に関してはこれまで、日本におけるオペラ/音楽劇研究の歴史がまだ浅く未熟な状況にあることを鑑み、主に個々の研究者による研究成果の発信の場としてきたが、次年度以降、明確なテーマ設定による共同研究も併せて行い、ステップアップをはかることが検討された。
 『オペラ/音楽劇のキーワーズ』については、編集作業、相互批評等を加速化させて提出原稿の完成度を高めるなど、刊行に向けてさらに一歩前進した。
 本年6月、「宝塚歌劇と世界の音楽劇」をテーマに開催された演劇学会全国大会に際し、全面的な協力体制をとった。大会運営やシンポジウム の司会をはじめ、総括講演、パネルセッションなどに本研究所の研究員・招請研究員9名が参加し、さらに定例研究会でそれら動したテーマを設定し、大会 との連携をは かった。これによりオペラ/音楽劇の学術研究団体として日本随一を誇る本研究所に課せられた、この分野の拠点としての主導的役割を果たすこ とができた。 これらの活動については、ホームページ、フェイスブック、ツイッターなどを通じて常時、発信を行ってきた。

2012年度研究報告
 研究所創設2年目に当たる2012年度、さらなる研究活動の活性化を目指して運営委員会の体制を強化した。その活動の中心として、2002年度から演劇博物館COEの事業の一環として継続してきた公開の月例研究会を合計9回開催した。
 研究所独自のホームページ、フェイスブックページ、ツイッターアカウントの開設も、この年度の大きな成果となった。これによって会全体、および研究所所属の個々のメンバーの研究活動を常時、広く社会に発信することが可能となった。
 現在、刊行の準備を進めている書籍『オペラ/音楽劇のキーワーズ』については、研究会における相互査読という形で各執筆者の草稿のレベルアップを図ってきた。来年度中の原稿完成、出版を目指して現在奮闘中である。
 イギリスのリーズ大学で開催された国際学会に研究所所属の4名と、定例研究会のメンバーで大学院博士課程の1名が参加し、発表を行なった(詳細については本機構の「紀要」参照)。それによって日本におけるオペラ/音楽劇の研究が大きく注目を浴びることになったが、その成果の上に立ち、現在さらに国際誌への投稿を目指して研究を継続中である。
 2013年6月に開催される日本演劇学会全国大会(テーマ「宝塚歌劇と世界の音楽劇」)において、研究所所属の9名が発表に参加することになり、その準備を開始した。
 以上のような研究活動を通じて、本研究所が担う日本におけるオペラ/音楽劇研究の拠点としての主導的役割を、今後一層強めていく所存である。

2011年度研究報告
 本研究所は、演劇・映像学の研究拠点形成を目標に2002年度から10年間、2次にわたって行われた早稲田大学演劇博物館のCOE事業の一プロジェクト「オペラ/音楽劇の総合的研究」の構成メンバーを主体に、そこで培われた共同研究の成果を継承する新たな学術組織として開設 された。その初年度である2011年度はグローバルCOEの最終年度と重 なったこともあり、定期的に開催された研究会など、そこでの各種イベントに各員が積極的に参加する形で、本研究所全体の研究実績 を高める活動が中心となった。
 一方また、研究 所の運営体制の確立を進めながら、今後の研究活動の全面展開に向けた長期計画についての検討も重ねてきた。それに関しては、(1) 本研究所主催の、月に一度の研究会(2012年4月以降)、(2) 本研究所独自の ホームページの開設・運営、(3) 出版企画(仮題 『オペラ/音楽劇のキーワーズ』)、の3点を柱に据えた活 動を行っていくことを確認し、その準備に向けた作業を開始した。
 特に (3) については、30名を超える本研究 所構成員の知見を総結集し、研究会での各原稿の相互査読などを通じてたえずレベルアップを図りながら、日本で遅れがちなオペラ/ 音楽劇の学術研究の飛躍的進展に貢献しうる可能性を秘めた研究書の出版を目指して、第一歩を踏み出したところである。

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