早稲田大学 20世紀メディア研究所    The Institute of 20th Century Media
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『Intelligence』第10号



       
早稲田大学20世紀メディア研究所からのご挨拶

 新年おめでとうございます。
 新春早々で恐縮ですが、いくつかのお知らせとお願いを申しあげます。

 1 早稲田大学20世紀メディア研究所への名称変更

 このたび20世紀メディア研究所は、早稲田大学の重点領域研究のプロジェクト研究所として認証され、大学から活動資金の援助をえることになりました。
 当研究所は2001年に呱々の声をあげ、以来細々と活動してまいりました。主としてプランゲ文庫の雑誌データベースの作成や、その推進のための研究会や研究誌『Intelligence』発行を行ってきました。
 かつて早稲田大学総長からプロジェクト研究所の設立を慫慂されましたが、大学から一定の距離を置いた自由な活動を行うのには、プロジェクト研究所の形を取らない方がベターと考え、科学研究費を中心とした外部の競争的資金を軸に今日までなんとか維持してきました。
 しかし雑誌データベース完了後、新たに新聞データベースの作成に取りかかったため、活動費用が増加し、研究所の自主的な運営がかなり難しくなりました。学外で借りていた事務所の家賃負担解消のため、2006年から政経学部の現代政治経済研究所から一室の提供を受けることになりました。
 また2002年の雑誌データベースのインターネットの無料公開にともなうサーバー維持費やデータ改善費の一部の費用援助を学部から受けてきました。したがって財政的に大学から独立してきたわけではありません。
 昨年秋に科学研究費と同じ競争的資金でありながら、それよりも使用に比較的に自由な裁量が許される重点領域研究援助金が学内で新設されましたので、それに応募しましたところ、幸い採用されたわけです。
 これを機会に当研究所は従来の名称に早稲田大学の冠をつけた
    早稲田大学20世紀メディア研究所
と改称いたします。
 ただし住所、メールアドレスなどは現在のままです。

 2 新たな研究プロジェクトの設立

 20世紀メディア研究所は、今まで公開の研究会を主として現代政治経済研究所会議室で50回あまり開いてきました。当研究所は会員制をとっていないので、周辺の方やボランティアの方に発表をお願いし、その内容を『Intelligence』や『占領期文化をひらく』(早稲田大学出版部)、さらには現在刊行中の『占領期雑誌資料大系』(岩波書店)などに反映させる努力をしてきました。それなりに研究活動と出版活動を有機的にリンクさせてきたと自負しています。
 主としてデータベース登録者、利用者の急増で、現在研究会の案内をメールでさせていただいている方々の総計が4000人を超えました。それらの方々を勝手に当研究所の会員と呼ばせてもらえば、その会員は全国各地ばかりでなく、アメリカを中心に世界に広がっています。大衆文化、文学、世相、思想など幅広い研究者や一般読者のコミュニティ――占領期というだけで共通――としてはかなりの規模の会員組織に成長しました。
 1ヶ月1回ほどの不定期な発信とはいえ、これらの多くの方々に研究会やその成果物のPR的情報を一方的に伝えるだけではもったいないと思われます。従来、会員からのフィードバック情報はデータベースの修正要求に限定されていましたが、今回この回路を拡充し、皆様方の研究成果を吸収し、それを媒介に、研究交流の活性化を図ることが大事であると考えた次第です。
 そこである程度テーマを限定し、データベースを使って得た成果の発表者を全国の会員の方に随時公募し、希望発表者やご関心のある方に集まってもらう次のような研究発表会を行うプロジェクトを立てました。

 @ 占領期文学研究会の発表者の募集
 最初の研究会として、占領期文学を中心にしたものを4月2日(金曜日)に早稲田大学国際会議場で1日をかけて開きます。そこには『占領期雑誌資料大系・文学編』の編者だけでなく、このデータベースを活用して、独自に研究を行っている方、とくに地方の文学を研究されている方若干名に登場してもらいます。
 発表をご希望の方は、テーマと発表内容(800字以内)を1月末日までに、研究所宛にお知らせください。
 多数の場合は当方で選考させていただきます。
 なお発表確定者の方には交通費(実費)を負担させていただきます。

 A 占領期検閲者に聞く会
 ご承知のように、1945年から4年間、GHQはかなり厳しいメディア・コミュニケーションの検閲を敷いていました。その検閲の現場で新聞のゲラを見たり、開封した手紙を読んだりしていた検閲者の証言は極めて少ないため、検閲の仕組みの解明が困難な状況が続いています。またその現場で働いた方々が高齢に達していますので、ヒアリングは緊急を要します。
 そこで当研究所では検閲者の方の体験を聞く会を継続的に開くことになりました。皆さまの周辺にそれに該当する方がおられれば、ぜひご紹介いただきたいと思います。研究会に直接お出かけいただく場合は交通費を支払わせていただきます。お出かけが無理な場合はこちらからご指定の場所に担当者が伺います。

 3 『Intelligence』(第2期)の刊行

  『Intelligence』は2008年8月に第10号を刊行しました。その後各方面から続刊の問い合わせが来ています。また10号刊行で図書館などからの一括購入申し込みが増えています。本誌は当研究所の活動を活性化させるメディアです。ただ現下の出版不況で実売部数の伸びが停滞していることは事実です。そこで4月から新編集体制を組み、新企画の下で、発売元を従来の紀伊國屋書店から文生書院に変更し、オンデマンドあるいはウェッブの形態で第2期の刊行を行うことになりました。新研究所体制下の研究会の成果や証言などを順次掲載する場として活用したいと思っています。

 皆さまのご理解、ご協力をいただければ幸いです。

  2010年1月8日

     早稲田大学20世紀メディア研究所
        所長 山本武利

●―― 20世紀メディア研究所:第52回特別研究会のご案内 ――●

   10月の研究会は、『占領期雑誌資料大系 大衆文化編』全5巻の刊行を記念して、
   シンポジウムを開催いたします。
   開催時間・開催場所が定例の研究会とは変わっておりますので、ご注意ください。
   いつものようにどなたでもご参加いただけます。
   お誘い合わせの上、ご参加いただけますようお待ちしております。

    ◆―― 占領期・大衆文化はどう変わったか ――◆
  占領期雑誌資料大系 大衆文化編』全5巻刊行記念シンポジウム

     日時 : 2009年10月17日(土曜日)午後2時 〜 午後6時
     場所 : 早稲田大学 1号館 401教室
     会費 : 無料

 1.<問題提起> 占領期における大衆文化をどう捉えるか :
                      原田健一 新潟大学教授
 2.大衆文化における断絶性と連続性について :
                      佐藤卓己 京都大学准教授
 3.音楽・映画における問題 :
                      古川隆久 日本大学教授
 4.産業としての映画における諸相 :
                      井上雅雄 立教大学教授
 5.写真はいかに展開したか :
                      白山真理 日本カメラ博物館運営委員

 6.『文学編』編集委員からの発言 :
   川崎賢子 早稲田大学講師/十重田裕一 早稲田大学教授/宗像和重 早稲田大学教授

 7.ディスカッション
                      司会・石井仁志(『大衆文化編』編集委員)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ シンポジウム開催にあたって ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
 占領期に発行された膨大な雑誌資料を、映画、漫画、写真、演劇、音楽、放送、スポーツなど個々のジャンルごとに扱うのではなく、「大衆文化」という一つの大きな枠組みで切り取った時、政治・思想・社会領域をも含んだはば広い占領期の言説空間が見えてくるとの仮説でわれわれはこの資料集を編集した。
 さまざまな文化とメディアの有機的な繋がりが刻一刻と変貌していく占領期の過程のなかで、中央、地方の人びとは何を思い感じていたのか。われわれは一つ一つの資料から見えてくるものに眼をこらし、聞こえてくるものに耳を傾け、資料から伝わってくる豊かな表情と感触、さらにはそれが生まれてくる背景をも含め再構成したいと思った。
 今回の資料集の完結に際し、記念シンポジウムを開き、この資料集に対するみなさまの忌憚のないご意見を聞きたいと思う。そして新たに刊行される『文学編』へのバトンタッチの機会にしたいと思う。
               『大衆文化編』編集委員
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

   『占領期雑誌資料大系』「大衆文化編」
      〔編者代表:山本武利 編集委員:石井仁志・谷川建司・原田健一〕
           <岩波書店刊、A5判、定価5,985円>
         第1巻「虚脱からの目覚め」
         第2巻「デモクラシー旋風」
         第3巻「アメリカへの憧憬」
         第4巻「躍動する肉体」
         第5巻「占領から戦後へ」

    * 詳細は、岩波書店(http://www.iwanami.co.jp/series/index.html) をご覧下さい。

☆☆☆ 2009年5月1日より …………………………………………………………………

占領期 新聞・雑誌 情報データベース   新URL http://m20thdb.jp/

  …………………………………………………… 新URLへの変更をお願いします ☆☆☆

●――ご案内:占領期新聞・雑誌情報データベース ――●

  ご利用いただいております占領期新聞・雑誌情報データベースhttp://m20thdb.jp/ のデザインをリニューアルいたしました。
   データベースの基本的な構造は変わりませんが、プランゲ文庫・国立国会図書館へのリンクがなされ、はじめての方でも使い安いよう工夫しています。

 また、すでにお使いいただいておりますように、平成20年度の科学研究費補助金により入力をいたしました「中国新聞」「北日本新聞」「京都新聞」のデータ(約20万件分)を追加・投入いたしております。

 今後とも、よろしくご活用いただければ幸いです。

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  ◆ お知らせ ◆  
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◇ 7月25日に行われました第51回20世紀メディア特別研究会「CIAと緒方竹虎」には、多くの皆さまにご参加をいただきありがとうございました。
 通常の研究会の倍以上のご参加を得て会場があふれ、ご迷惑をおかけいたしました。
 「CIAと緒方竹虎」については、翌日7月26日の「毎日新聞」朝刊に、大きく取り上げられましたので、ご覧ください。

●―― 20世紀メディア研究所:第51回特別研究会のご案内 ――●

 以下の3名は、2008年4月から9月、アメリカ国立公文書館でCIA公開資料を収集し、1年間をかけてその分析に共同であたってきました。
 今回報告するのは、緒方竹虎関係のファイルです。
 コードネームや伏せ字が多く、解読は難航しましたが、ファイルの特性をある程度把握することができたと考え、その中間報告をいたします。
 緒方がいつ、どのようにCIAとかかわったのか、そしてなぜCIAからコードネームを付与されたかの分析結果を報告し、皆さまのご教示、ご批判をたまわりたいと思います。

   ・ 日時 : 2009年7月25日(土曜日)午後2時〜午後5時
   ・ 場所 : 早稲田大学 現代政治経済研究所 会議室(1号館2階)
   ・ 資料代 : 500円

  【特別研究会:CIAと緒方竹虎】
                         司会 吉田則昭(立教大学)

      序論 情報公開、OSSからCIAへ       山本武利(早稲田大学)
      総論 CIAファイルの中での緒方ファイル   加藤哲郎(一橋大学)

    <各論>
      1 緒方竹虎とCIAとの接触――新聞・インテリジェンス経験者として
                                 山本武利
      2 CIAアレン・ダレスの52年末訪日とその帰結
                                 加藤哲郎
      3 緒方竹虎のCIA関係急接近――コードネーム・ポカポンの55年誕生を読み解く
                                 吉田則昭
      4  急死直前のCIAの緒方関係評価報告
                                  山本武利

   ……………………………………………………………
    いつものようにどなたでもご参加いただけます。
    お誘い合わせの上、ご参加いただけますようお待ちしております。

   * 研究会終了後、簡単な懇親会を行ないます。
     (会費は1000円です)

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