仮名手本忠臣蔵嘉肴かかうといへどもしよくせざればそのあぢはひを知らずとはくにおさまつてよき武士ぶしちう武勇ぶゆうもかくるゝにたとへばほしひる見へず夜みだれてあらはるゝためしこゝ仮名書かながき太平たいへいまつりごと比は暦應りやくおう元年くはんねん下旬げじゆん足利将軍あしかゝしやうぐん尊氏公たかうぢこう新田義貞につたよしさだ討亡うちほろぼ京都きやうと御所ごしよかま徳風とくふう四方にあまね万民草ばんみんくさのごとくにてなびき

地:嘉肴,中:嘉肴地/中

ウ:食せざれば

ウ:其

ハル:国ハル

ウ:忠も

中:かくるゝ

ウ:たとへば

ウ:夜は

ハル:顕はるゝハル

ウ:仮名書の

ヲロシ:太平のヲロシ

ユリ:政ユリ

地色:比は暦,中:比は暦地色/中

ウ:二月

ウ:足利

ハル:新田ハル

色:亡し

ウ:京都に

ウ:徳風

ハル:万民ハル

フシ:靡フシ