本拠点協力事業

ウラジオストクにおける歌舞伎訪ソ90周年

  • 機能強化 本拠点協力事業

    ウラジオストクにおける歌舞伎訪ソ90周年


    ◆日時 2018年7月28日(土)、29日(日)
    ◆会場 ロシア・ウラジオストク市 フィルハーモニー劇場、ほか
    ◆出演者 四代目市川左團次、市川蔦之助、日ロ小鹿野町歌舞伎訪問団(埼玉県)、日置貴之准教授(白百合女子大学)

    kabuki_vladiostok


    概要

    ウラジオストクは日本人にとってのヨーロッパへの玄関口と言われる。その由縁のひとつに1912年から戦前まで運航していた「欧亜国際連絡列車」の存在がある。当時、新橋(東京)発の列車は金ヶ崎駅(敦賀港駅)でウラジオストク行の船に連絡し、シベリア鉄道を経由してヨーロッパへと通じていた。船を利用すると日本からヨーロッパへは1ヶ月だったのに対し、このルートは東京-パリ間をわずか17日間で結び、多くの人々や文化を運んだ。そうして運ばれたもののなかに、二代目市川左團次一座による歌舞伎ソ連公演がある。残念ながら、ウラジオストクで公演は行われていないが、一座がウラジオストク港に到着した1928年7月16日にはホテル「ザラトイ・ローグ(金角湾)」で歓迎会が催されたという。一座は10日間のシベリア鉄道の旅の後、海外では初となる大歌舞伎の公演をモスクワとレニングラードで行い、再び同ルートで帰京した。左團次は、興行地のモスクワにおいて、モスクワ芸術座のK.S.スタニスラフスキーと出会い、舞台芸術について意見を交わしている。これは日露の演劇界にとって歴史的な出会いであった。左團次もスタニスラフスキーも、それぞれ母国の演劇界を筆頭する立場にあり、その後の両国の演劇芸術、文化にお互いの技術を積極的に取り入れ、その結果が現在の日本の歌舞伎や現代劇に繋がり、ロシアのドラマ演劇の発展に繋がっている。この事業では歌舞伎訪ソ90周年を記念し、マスタークラス、講演、歌舞伎公演が行われる。


    プログラム

    2018年7月28日(土)

     11:00 記者会見&歌舞伎所作マスタークラス(沿海地方青年ドラマ劇場)
           講演 市川左團次・市川蔦之助
           マスタークラス対象 地元演劇人、学生、その他希望者
     10:00 (予定)日露の子供たち同士の交流会(ウラジオストク子供創作宮殿)
     17:00 歌舞伎訪ロ90周年の歴史講演(フィルハーモニー劇場小ホール・入場無料)
           講演「歌舞伎訪ロ90周年(仮)」
               日置貴之准教授(白百合女子大学)
     18:00 第1回目歌舞伎公演(フィルハーモニー劇場大ホール)
           第一部 市川左團次・市川蔦之助の踊り
           第二部 小鹿野町子供歌舞伎公演『寿曽我対面工藤館の場』

    2018年7月29日(日)

     10:00 交流会と歌舞伎マスタークラス(オケアン)
           講演 市川蔦之助(予定)
           マスタークラス対象 オケアンの子供たちと小鹿野の子供たち
     17:00 歌舞伎訪ロ90周年の歴史講演(フィルハーモニー劇場小ホール・入場無料)  ※1日目と同一内容です
           講演「歌舞伎訪ロ90周年(仮)」
               日置貴之准教授(白百合女子大学)
     18:00 第2回目歌舞伎公演(フィルハーモニー劇場大ホール)  ※1日目と同一内容です
           第一部 市川左團次・市川蔦之助の踊り
           第二部 小鹿野町子供歌舞伎公演『寿曽我対面工藤館の場』


    問い合わせ


    日本・ウラジオストク協会 担当:事務局 田代紀子
    E-mail: office_atmark_jpvlad.com ※_atmark_は@にかえて送信してください


    主催:在ウラジオストク日本国総領事館、日本・ウラジオストク協会
    協力:ウラジオストク日本センター、ウラジオストク日本センター管轄日本文化同好会、フィルハーモニー劇場、青年劇場、極東芸術アカデミー、早稲田大学演劇博物館、演劇映像学連携研究拠点、小鹿野歌舞伎保存会(埼玉県)、小鹿野子ども歌舞伎、小鹿野町教育委員会、ほか