大学院文学研究科

コース案内

◆コースの構成

このホームページでは、文学部「中東・イスラーム研究コース」、文化構想学部多元文化論系「中東・イスラーム文化プログラム」、そして大学院文学研究科「中東・イスラーム研究コース」の3箇所をまとめて扱いますが、その関係はやや分かりにくいかもしれません。

戸山キャンパスにある文学部・文化構想学部には、それぞれに中東・イスラーム研究のコースかプログラムがあり、その上に大学院コースが一つだけ乗るという構成を取っています。いわば、二階建て家屋の一階部分(学部)は2店舗に別れており、二階部分(大学院)には1店舗だけがあるイメージです。そして、これら3箇所とも担当するスタッフはほぼ同じですので、教育体制上は緊密に連携し合っています。

◆文学部のコースと文化構想学部のプログラムとの違い

文学部と文化構想学部にそれぞれ「中東・イスラーム研究コース」と「中東・イスラーム文化プログラム」がありますが、その違いは、実際のところあまり大きくありません。強いていえば、文学部のコースは中東・イスラームの歴史・文化・社会などについて、現代を意識しつつも歴史的に深耕して考察する傾向がある一方、文化構想学部のコースの方は、歴史や文化的背景について本格的に学ぶものの、より現代的な課題を追究する傾向を持つものです。

◆研究対象

コースやプログラムの名称はいずれも、「中東」と「イスラーム」が点で連結されています。この「中東」という部分は、中東という地域空間内であればムスリムに限らず、そこに展開してきた他宗教の信徒とその社会も研究対象となることを意味しています。また、「イスラーム」の部分は、地球上どこにあっても、イスラーム教徒やその社会がある限り、研究対象となるということを示しています。

◆研究の方法

研究の方法論についても、歴史学や社会学、文化研究などに限定されることはありません。とりわけ学部段階にあっては、人類学、民俗学、イスラーム考古学、思想研究、宗教学、建築、美術、文学、政治、経済、ジェンダー研究、音楽、観光学、イスラーム科学など、多岐にわたる研究手法を自由に選択できます。あるいは、複数の方法論を併用した地域研究や文化研究も可能です。そのような中で、学部・修士・博士と進むにしたがって、おのずと専門性は明確になることでしょう。

◆一貫した教育体制と語学の学習

今回新設された「中東・イスラーム研究」のコースやプログラムの特徴として、学部1年目から博士号取得まで、一貫した方針のもとで学ぶことができることが挙げられます。くわえて、2017年度から文学部と文化構想学部では、必修基礎外国語(第二外国語)としてアラビア語を履修できるようになりました。ただし、アラビア語の履修は望ましいものの、その履修は新コースや新プログラムの進級条件ではありません。なぜなら、アラブ諸国や中東以外のイスラームについて学ぶ学生もいると想定しているためです。

◆留学や合同セミナー

これらのコースやプログラムはグローバルに活躍する人材・研究者の育成を目的としていますので、留学や短期語学研修、旅行などを通じて学生に海外を体験してもらうことを強く推奨します。また、海外の研究機関・研究者と合同して様々な共同研究や教育プログラムを実践していきます。くわえて、授業や合同セミナーなどに参画してくれる海外の研究者も多いことでしょう。
留学についていえば、すでに本コースの関連学科では、これまでにもエジプト、カタール、クウェート、トルコ、アラブ首長国連邦、ヨルダン、モロッコ、ブルネイ、英国、スペイン、カナダ、イランなどへ派遣してきた実績があります。ただし、学部では、皆が海外へ出なければならないということでは、決してありません。

◆卒業後の進路

学部のコース卒業後の進路実績については、これまでのところ、商社やメーカー、旅行会社、流通、金融、大学院など、他コースとほとんど変わりありません。ただ、会社面接の際などに、中東・イスラームのことを学んできた、あるいはそこへ留学してきたという経験は、プラスに働いています。一方、大学院修了後は、大学教員や国際機関、一般企業への就職が見られます。

◆コースの行事

コースやプログラムのゼミでは、自由参加の夏合宿や新歓コンパ、追いコン、小旅行など、さまざまな行事が計画されています。学問は厳しくも、呑み会は楽しくやっています。より詳しくは、ホームページを常にチェックしていただくほか、コース室(39号館3階2321号室)やゼミ授業を、ぜひ一度見学にいらして下さい。

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