社会科学部
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世界経済の研究谷口 晃太郎2016年入学堀 芳枝ゼミナール政治学分野松川 桃子2018年入学弦間 正彦ゼミナール経済学分野ゼミ紹介 Seminar平和学研究世界規模から日常レベルまで平和に関する課題を広く考え実践する小学生の頃に家族旅行で沖縄と広島を訪ねて以来、「戦争と平和」に対して漠然と興味関心をもっていました。大学で学問的に追究してみたいと考えていたところ、平和学研究ゼミに出会いました。ゼミでは、輪読発表や学外フィールドワーク等を通じ、戦争や紛争だけでなく、貧困や格差、環境問題、ジェンダー、民族問題などを引き起こしている原因について「社会構造」の観点から読み解き、問題解決に向けて「私たち一人ひとり」ができることを考え、実践します。私たちが扱うテーマは世界規模のレベルから私たちの日常レベルまで多岐にわたり、興味に応じて深く学んでいくことができます。また、ゼミには国際ボランティアに参加するなど、行動力にあふれる多種多様な学生が所属しています。私もそんな仲間たちに刺激を受けてアメリカに留学。戦争などの問題についてアメリカや世界の視点を学ぶことができました。平和学では平和の反対の言葉は、「戦争」ではなくて「暴力」であると考えます。そして、この暴力には暴力の主体(誰が)が特定できる直接的暴力と、社会の構造によってつくり出される貧困や差別といった構造的暴力の二つが存在すると捉えます。本ゼミではこの直接的/構造的暴力が具体的に表出される貧困や教育格差、ジェンダー、外国人労働者とその家族や子どもたちなど、私たちの日常に埋め込まれた様々な暴力の構造を読み解きます。そして、私たちはどのような市民社会を構築するべきかについて考え、実行することを模索します。「世界経済の分析」という大きな研究課題に関連して、ゼミナールIでは経済分析につながる理論的理解を深め、ゼミナールII・IIIでは実証的側面より各自の選んだ研究テーマについて、英語で理解を深めます。さらに、これら一連の作業を通して、学術研究の仕方および研究論文のまとめ方、発表の仕方を修得します。個別の研究結果はハンガリーのコルビヌス大学、エドゥトス大学との合同ゼミで報告されます。これは、短期留学として認められ、留学センターと社会科学学会からの旅費補助に申請しています。新たにオンラインでの交流も行う予定です。ミネソタ大学Ph.D. 取得。1993年より現職。日米研究所所長、地域・地域間研究機構長を経て早稲田大学理事(国際担当)President of U.S. Japan Research Institute (米国)指導教員 弦間 正彦 教授統計ソフトとデータを用いて各国の経済動向を予測・分析社会科学部の魅力は、学びたいことが何でも学べるところ。私も入学していろいろ学ぶなかで、研究対象として経済学に出会いました。ゼミでは、統計ソフトとデータを用いてグレンジャー因果検定等を実施、各国の経済の動向とその要因を分析します。このゼミに決めた理由は、情報をもとにパターンや特徴を見つけるといった作業が好きで、世界経済の状況分析を通して社会全体の動きを把握したいと考えていたからです。弦間先生の「食料と農業の経済学」という授業を受講してみると、農業の観点から具体的なデータを用いた政策分析が、自分の希望する研究形態と非常にマッチしていました。また、ハンガリーに提携校があり、現地の学生たちと知見と交流を深められる点も魅力です。現在は日本周辺国の分析に興味をもっており、北朝鮮と韓国の年代ごとの貿易、人口と経済成長の関連性について研究しています。上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻単位取得。博士(国際関係論、上智大学)。恵泉女学園大学、獨協大学を経て、2020年4月より現職。フィリピンを中心とする東南アジアの経済社会の変化とジェンダー、NGOと市民社会などがテーマ。指導教員 堀 芳枝 教授アメリカでインターン先の上司とハンガリーのエドトゥス大学での合同発表会7

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