社会科学部
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環境法政策研究 ゼミナール教授 黒川 哲志このゼミでは、環境に関わるテーマを、法政策的な観点から研究します。気候変動のような地球規模での環境問題から、コウノトリの野生復帰に必要な冬の餌場をつくり出すための農村イノベーションに至るまで、各人の関心に応じてテーマを選択して調査し、その成果をゼミで発表します。卒業論文を視野に入れて、コツコツと調査をすることが期待されています。神田川の水質および生態系の調査のために、墨田川との合流地点から源流の井の頭公園まで歩いて調査するような研究をしたゼミ生もいます。近年では、渡り鳥と湿地の保全、再生可能エネルギーと地域コミュニティ、あるいは里山の自然環境保全が人気のテーマです。都市公園のパークPFIを使った活性化のように身近なテーマも、面白い発見に結びついています。ゼミでは、自ら現地に行って問題の本質をつかみ、解決策を検討するという姿勢を大切にしています。問題解決のなかで、法制度の果たす役割を認識することになります。国際交流にも力を入れています。近年では、オーストラリアのニューキャッスル大学および中国の南京財経大学の学生たちが、黒川ゼミを訪問して交流しました。こちらからは、オーストラリアのジェームズクック大学に行って、発表しました。デリー大学や上海交通大学に行って交流したこともあります。国際交流を通じて、広い視野を獲得してくれることを願っています。ゼミで現地調査ジェームズクック大学にて発表ジェームズクック大学を訪問アクティブラーニング型授業大学で学ぶことは、教科書や文献から得られる知識だけではありません。『生きた社会科学』を身につけるためには、知識だけではなく実社会の現場に赴くこと、様々な問題に直面する人々やその活動を目の当たりにすること、客観的ではない事実を知ることなどから得られる学びも必要です。現場で当事者と一緒に問題解決に向けて考え、行動することで実践的な能力を養うことができます。社会科学部では、地域社会の抱える問題をテーマとする授業から、国際社会を巻き込むテーマを扱う授業まで、規模の大小に関係なく、個人による文献ベースの学習の限界を超えて、グループによる考察・調査や、グループ間での相互検討を通して学びを拡げます。参加学生の声田村 亘黒川ゼミでは、環境にまつわる法政策を軸として、プレゼンテーションやディベートを行っています。法政策と聞くと小難しく感じるかと思いますが、実際には自由な雰囲気のなか、おのおのが興味をもった社会問題や環境問題を取り扱います。ゼミの活動は週に1回(水曜日)、2年生と3・4年生に分かれて行います。面倒な上下関係などは存在しないので、どなたでも気軽に参加できるかと思います。また近年では留学生の比率も高くなっており、新型コロナウイルスの影響で海外渡航が難しい今、ゼミ内で国際交流ができる点も強みだと思います。毎週の活動に加え、海外大学との合同ゼミや他大学合同のディベート合宿など、活動は多岐にわたります。なかでも印象的だったゼミの活動は、オーストラリアのケアンズで実地調査を行ったことです。この活動は例年希望者を募って夏休みに行われます。グレートバリアリーフや熱帯雨林の保全視察に加え、ジェームズクック大学でのセミナーでは、ゼミ生自らが日本の環境問題について英語で発表を行うなど、学びの多い活動でした。また、不慣れな土地で1週間ほど寝食を共にした経験はかけがえのないものになりました。ゼミを通して、日常生活と環境が密接な関係にあることに気がつき、生活をする上でより多角的な視点で物事を見ることができるようになりました。11臨床現実社会への実践的なアプローチFEATURE

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