社会科学部
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 もともと情報関連の話題(IT産業の動向やEC、ビッグデータなど)にも強い興味を持っていたので、幅広く経済と情報に関することを研究テーマにできるということで、このゼミを選びました。 卒論では、SNSのような新たなメディアが、社会における知識の在り方や人々の行動に与える影響について研究したいと考えています。当初はインターネットの普及が商品の購入における意志決定に与える影響を研究しようと考えていました。しかし、強い関心を持っている経済学系の科目以外から学んだ視点によって、より自分の興味にあうテーマを見つけることができました。例えば社会学系の科目では人々の相互作用によって社会にお 奥迫ゼミは、国際問題に興味・関心を持つ学生が所属していて、勉強にも遊びにも本気で取り組む雰囲気に溢れた、良い刺激を得られるゼミです。  一言で国際問題といっても、学生各々の関心分野は多岐に渡ります。たとえば「安全保障」「貧困格差」「移民難民」「テロリズム」「宗教」などです。ゼミでは、2年次に基本的な政治理論を学び、それを基盤として、各々が自分の関心のあるテーマについて、時には社会科学部の学際性を駆使して学習を進めます。4年次にはそれぞれのテーマで卒論を執筆します。私は、経済のグローバル化に伴う国際体制の変化に着目し、資本主義経済社会の行方について考察したいと思っています。ける知識の在り方・人々の考え方が変化することや、そこに介在するメディアが重要な役割を果たしていることを学び、経営学系の科目では企業が社会の中においてどのように意志決定を行っている・いくべきなのかを、また政治学系の科目では選挙における人々の意思決定の分析やそこでメディアが果たす役割などを学んだりしたことで、幅広い視点から研究・学習の切り口を検討することができました。このように、テーマを検討する際には、社会科学部の学際的な学習体系が大いに役立ったと思います。 学外の活動では、十大学合同セミナーに参加しました。十大学合同セミナーとは、46年の歴史を持つ学生主体のインターカレッジ学術団体で、国際関係に興味を持つ100名以上の参加者が5つの分野に分かれて共同論文を執筆します。私は23名のセクションメンバーと「持続可能な社会への挑戦 〜再生可能な自然エネルギーの普及に向けて〜」というエネルギー問題に着目した論文を執筆しました。多様なバックグラウンドを持つ学生と活発な議論ができ、貴重で有意義な経験となりました。Seminar 情報のデジタル化とインターネットの発展は、21世紀にさらに大きく社会を変えていく原動力になることは確実である。その中で、様々な新たなサービスや産業が勃興し、生き残りをかけて市場で競争を展開している。このゼミでは、 経済活動の分析を中心に据えながら、社会科学全般からそのような競争が我々の生活にどのような影響を与えているのかを考察している。指導教員 土門 晃二 教授早稲田大学商学部、早稲田大学大学院経済学研究科、市立北九州大学経済学部専任講師を経て、早稲田大学社会科学総合学術院教授。最近の著書に、An Economic Analysis of Intellectual Property Rights Infringement - Field Studies in Developing Countries, Palgrave Studies in Institutions, Economics and Law, Palgrave Macmillan (2018年刊行予定)がある。 当ゼミでは国境を超える問題・事象であればどんなことでも扱うことができます。今日では、私たちの生活に関わるほとんどの事柄は国際関係と深く結びついています。したがって、私たちは誰だろうと、国際関係について無関心ではありえても、無関係ではありえません。私は、ゼミ生一人一人が、国際関係について広く深く学ぶことで、生涯を通じて国際社会での社会的・政治的責任を担える人物になってもらいたいと願っています。経済と情報について総合的・統合的に学習できる自発的な学びの場を仲間同士で提供しあえる環境情報産業の経済分析 髙崎 歩人2015年入学  土門 晃二 ゼミナール 2015年入学  土門 晃二 ゼミナール 経済学分野 国際関係研究 黒田 沙紀 2015年入学  奥迫 元 ゼミナール 政治学分野 指導教員 奥迫 元 准教授早稲田大学政治経済学部卒業、2002年、早稲田大学大学院政治学研究科政治学博士号取得。現在、早稲田大学 社会科学総合学術院准教授。著作に『経済制裁の研究—経済制裁の政治経済学的位置づけ』(共著)がある。07

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