社会科学部
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1School of Social Sciences ◆ Waseda University 1966年に創設された社会科学部は2016年に50周年を迎えました。早稲田大学全体では比較的新しい学部ですが、半世紀という大きな節目を迎え、より魅力的な学部を目指して、次の半世紀に向けて新たなヴィジョンを抱いているところです。 国際社会の様相はいっそう複雑化しています。平和、開発、人権、環境など国際社会を揺るがす大きな諸問題に私たちは直面しています。社会科学部は設立以来、時代が抱えてきたその時々の深刻な問題に真摯に向き合ってきました。それは、「社会科学の総合」を目指す「社会に開かれた」学部として、社会が直面する諸問題解決に向けた取り組みであり、既存の専門分野を超越した「社会構想力」を理念に掲げてきた所以です。 社会科学部は、1994年に開設した大学院社会科学研究科、2016年設立の先端社会科学研究所とともに社会科学総合学術院を構成し、〈学際性〉、〈臨床性〉、〈国際性〉の三つの理念を掲げています。 〈学際性〉とは、複眼的な視座から問題の本質を読み解くことです。社会科学部では政治学、法学、経済学、商学などの社会科学の学問分野はもちろん、歴史や文化などの人文科学、生命、環境などの自然科学、さらにはこれらを総合した専門科目が選択できます。 また同様に、〈臨床性〉は当学部設立以来、社会との接点を有する学生が多く在籍していたこともあり、伝統的に継承されてきた理念です。それぞれの研究分野に基づきフィールドに出ていき、机上の学問と双方向で学ぶことにより、いっそうの理解を深めることができます。また、インターンシップも推進しています。「百聞は一見に如かず」の考え方は学問においても重要なテーマと考えています。 最後に〈国際性〉です。2011年度から英語による授業で学位を取得するプログラムの現代日本学プログラム(CJSP)を開設し、現在多くの留学生が当学部で学んでいます。この英語学位プログラムは、更なる国際化の推進に向けて、2018年9月にはソーシャルイノベーションプログラム(TAISIプログラム)に再編され、現行の20名から60名の定員になります。「内なる留学」として、一般(日本語)プログラムの学生の履修も可能です。また、中国など欧米以外の大学留学も推進しています。 以上のように、社会科学部が目指す「社会科学の総合」が理解できたかと思います。グローバル化する社会や複雑化する社会を読み解く能力、社会構想力を〈学際性〉、〈臨床性〉、〈国際性〉を理念とする社会科学部で培って欲しいと願っております。グローバル化する社会や複雑化する社会を読み解く能力=「社会構想力」を身につける。学部長メッセージ From the DeanSchool of Social Sciences◆早稲田大学社会科学部長教授 山田 満

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