理工学術院
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 流体をシミュレーションしてみると、現実では起こりえない事象が起きてしまうことがあるなど、現象そのものを起こすことはとても簡単なのに、計算で解明しようとすると途端に難解になることがあります。身近な現象から科学の奥深さを知り、さらに深めていけることに面白さを感じています。 基幹理工学は社会の基盤となるものを構築する分野ですが、一番の基盤は科学的に物事を考え、社会に実装していく「人」であると思います。そんな将来を築く後進の学生に刺激を与えられるような研究者を目指し、社会に役立つ成果を上げていきたいです。今後の目標は何ですか?研究の魅力は何ですか? 高校で物理学に触れ、運動方程式で物体の未来を予測できることに興味を持ちました。現代の科学の基礎原理は先人たちが積み重ねたものであり、次世代のためには原理の応用だけでなく、原理そのものを突き詰める積み上げが必要です。私は、その積み上げをするのが自分の使命だと考え研究の道を選びました。研究の道に進んだきっかけは? 私の研究はJAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同で行っていますが、理工学術院は他にも多くの企業・機関と連携しています。学外との接点を通じてチャンスを広げられる環境が整っています。研究活動を支える環境として、理工学術院の良いところは?研究テーマ:液体燃料を適用先とした流体のシミュレーションシャワーやくしゃみのように、液体が微粒化する現象を数値シミュレーションしています。解析にはいくつかの手法がありますが、既存の手法より低コストで手順も簡潔な方法を研究しています。航空機などのエンジンにおける燃料の燃焼効率アップへの応用が期待できます。積み上げられた知の体系を広げ次世代を築く基幹理工学研究科機械科学・航空宇宙専攻博士後期課程1年辻村 光樹さん千葉県立千葉高校/基幹理工学部機械科学・航空学科卒業日々積み重ねた知識は必ず何かの役に立ちます。理工学術院の学びから、将来に生きる引き出しをたくさん作ってください!未来の学生へのメッセージJ-21

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